第10話 真希ちゃんの課題
朝起きると、この前のコンピューター室のパソコンが気になってきたので、5階にあるコンピューター室からパソコンを取ってきて、拠点の保健室で起動させてみた。
すると、保健室のパソコンのように起動画面は古かった。
そのパソコンを起動させると、当時の生徒のデーターが残っていた。
特に、テキストがたくさんあった。
また、動画の数は少なかった。
パソコンの中は、あまり面白くなかったため、パソコンの電源を切ろうとして電源ボタンを押したが電源が切れなかった。
「そういえば中学校の授業でパソコンの切り方を習ったんだ」
私はその覚えている通りに操作をしてみると、しっかり電源が切れた。
「よかった~ 電源が切れて」
私はそう思いながら朝食を食べていないことに気づき、昨日買った冷凍食品を食べた。
ちなみに今日の朝食は冷凍のパンだった。そのパンは冷凍とは思えないほどおいしかった。
朝食を食べると、真希ちゃんからの電話があった。
「もしもし」
「もしもし、真希です今日も小百合ちゃん家来てもいい?」
「私はいいけど、入学課題は終わったの?」
「終わってないよ。小百合ちゃん家で自習しようかと思って」
「来てもいいけどしっかり集中してね」
「うん」
「何時ごろに来るか教えて」
「午後2時ごろに来てもいい?」
「うん。待ってるね」
そう言って電話を切った。
そして、真希ちゃんが来るまでの間、北館一階の物置の片づけをした。
倉庫はとても広かったので、真希ちゃんが来るまでの間に片づけきることは出来なくて、真希ちゃんから電話がかかってきた。
「もしもし真希です。今着いたよ」
「今向かうから待ってて」
そう言って私は真希ちゃんのところまで行った。
「真希ちゃんこんにちは」
「小百合ちゃんこんにちは」
私たちは拠点である保健室まで向かった。
「今どのくらい課題残ってるの?」
私がそう聞くと、真希ちゃんはワークを見せてくれた。
「あと五ページか。頑張ってね」
私はそう言って、この前の部屋に真希ちゃんを連れて行った。
私はその間に北館一階の物置を片付けしていた。
そして、物置の東側半分位を片付けたところで真希ちゃんから電話がかかってきた。
「もしもし、小百合ちゃんどこにいるの?」
「今北館一階の物置にいるけど」
「春休み課題終わったよ」
「よかったね。ところで真希ちゃんはどこにいるの?」
「今保健室にいるよ」
「今から向かうね」
そう言って私は保健室まで向かった。
「真希ちゃん、課題終わってよかったね」
「もう少しここにいてもいい?」
「別にいいけど、お母さんとか心配しないの?」
「一応午後8時までに帰るとだけ伝えているから」
「それならいいけど」
真希ちゃんのおなかがなった。
「真希ちゃんおなかすいたの?」
「あ、お昼ご飯買ってくるの忘れちゃった」
「それじゃあ私の冷凍うどん食べる?」
「いいの?」
「だって友達だもん」
そう言って私は冷凍庫から緑色のパッケージの冷凍うどんを二つ取り出した。
電子レンジで調理するタイプだったので、私は電子レンジで温めた。
そして、一つは真希ちゃんにあげて、さっきまで真希ちゃんが自習していた教室でそのうどんを食べた。
うどんを食べ終わると、真希ちゃんが「何かする」と聞いたので、私は「バスケしよう」といった。
私は先ほどの倉庫からなるべくきれいな体操服を二着持って行って、一つは真希ちゃんに渡した。そして、体育館の更衣室でそれに着替えた。
そして、私は器具庫からバスケットボールを一つ取りに行った。
そして、二面あるコートのうち、舞台側のコートで真希ちゃんとバスケットボールをした。
ルールは五点先取だった。
初めは真希ちゃんが有利だった、途中から私が追い返して、私は勝つことができた。
そのあともしばらくバスケをやると、少し飽きてきたので、私たちは卓球をすることにした。
その卓球を一時間ほどやると、さすがに疲れてきてしまったので、今日は運動をするのは終わることにした。
保健室までいくと、真希ちゃんが「ここの廃校の制服今日も着たい」と言ったので、私は保健室の中にしまってあったそれを真希ちゃんに渡した。
そして二人でこの廃校の制服に着替えると、私たちは屋上に行き二人で写真を撮った。
その写真は私たちの宝物になった。
そしてその後は視聴覚室のブレーカーを入れて、古い映画を見ながら真希ちゃんと雑談をした。
そして、その映画が終わると、真希ちゃんは来た時の服に着替えて帰っていった。
真希ちゃんが帰ると、私は体操服を手洗いで洗った。
そして日が沈むと、私は夜ご飯を食べて、明後日に迫った入学式の準備をした。
特に制服はここの廃校のものではないことを確認した。
そして今日は「楽しかったな~」と思いながらら眠りに落ちた。
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