第2話 引っ越し初日

お父さんが、私の新居から帰っていくと、私は、一人しかいなくて、とても寂しくなった。

そしてまずは、拠点になりそうな部屋を探した。

その結果、昇降口に近い保健室らしきところが、住みやすそうだった。

ちょうど荷物を置いたところのそばだ。

幸いにも保健室の鍵は空いていたので、中に入ってみると、中は意外ときれいだったけど、けっこう部屋の中は散らかっていた。

保健室の備品もたくさん残されていた。

 まだ昼だけど、私は電気をつけてみようと思った。そして、電気スイッチを点けてみた

しかし、電気のスイッチを入れても電気がつかなかった。「ブレーカー落ちてるか」

私は、なるべく早い間にブレーカーを、つけようと思った。

 すると、いきなりおなかの音が、部屋中に響いた。それと同時に私は、おなかがすいていることに気が付いた。

「ご飯食べなきゃ」そう言って、私は昇降口から缶詰と、スナック菓子をもって行ってそれらを、散らかっている保健室の机の上で食べた。

昼ご飯を食べ終わると、私は部屋に電気をつけるためにブレーカーを探しに行こうとしたら、ドアの向こう側にブレーカーがあった。そのブレーカーは、鍵が開いていたので、簡単に電気をつけることができそうだ。

しかし、中を開けてみると、大きなレバーが一つと、100個くらいの小さなスイッチがあった。

「保健室、保健室」私はそう呟きながら、「保健室」と書いてあるスイッチを探した。

保健室のスイッチは、上のほうにあった。

2つあったので、2つともスイッチをつけて、最後に大きなレバーを動かした。

 保健室には、電気がついていた。

しかし、廊下側の電気しかついていなかった。

 電気がついたので、今度は、寝られるようにベッド周りを片づけた。

ベッドサイドの片づけと掃除は、1つだけやって、30分くらいかかった。

掃除が終わって、持ってきた敷布団と、掛け布団をかけると、寝れる環境が整った。

 「よし、今度は机周りを片付けよう」

私は、机周りを片づけることにした。

 机の上には、たくさんの書類と、筆記用具と、かなり古めの分厚いノートパソコンがあった。

まずは書類を片付け、筆記用具も、一か所に固めた。最後に試しにノートパソコンを起動させてみた。すると、メーカーのロゴが出てきて、何かのエラーメッセージが出てきたけど、それが消えて普通に起動した。

そのパソコンの背景は、多分この学校の元生徒たちが制服姿で、笑っている写真だった。

しかも、その制服は私が通う学校の制服と似ていた。

また、ファイルマネージャーを起動して、このパソコンの、データーを見ることにした。

 まずは、テキストファイルを見ることにした。テキストファイルの中身は、誰がいつけがをしたかのデータや、全校生徒の身長や、体重などが書いてあった。

そのファイルを見ていくと、小百合という名前が見つかった。

この学校に小百合さんが通っていたらしい。

「ガタガタガタガタガタガタガタガタ」

いきなりパソコンから異音がした。

「このまま使うと、発火するかも」

そう思い、パソコンの電源を、切ることにした。

パソコンの画面が切れてからも、しばらく異音が鳴り続けたが、やがて異音はならなくなった。

「よかった~」

私は安心した。しかし、まだ電気は通っているので、異音がしたパソコンと近くにもう一台あったパソコンのアダプターを抜いた。

 外を見てみると、もうすぐ日が沈みそうになっていた。このままででは、外の門が開いているので、私は門を閉めに行った。ついでにポットを昇降口の荷物から持って行った。

日が完全に沈み、外が完全に夜になると、おなかがすいてきた。

私は、ポットをコンセントにつないだ後、昇降口の荷物から、懐中電灯と、カップラーメンと、水のペットボトルを取りに行った。

そして、カップラーメンを作った。

「いただきます」

私は、久しぶりに暖かいものを食べた。

この日のカップラーメンは、いつものものと同じだったが、いつもよりおいしく感じた。

ご飯を食べ終わると、お風呂がないので、体を拭いて、シンプルなパジャマに着替えて、寝ようとしたが、しばらく寝れなかったけど、いつの間にか眠りに落ちていた。

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