懐かしの未完作品出てきた供養①
ざくざく。
キッチンに立ってまな板の上で、野菜に包丁を滑らせる。
丸っこいトマトを切った途端、裂け目から赤い汁が飛び出した。
エプロンの、ほんの一部分を染め上げた赤を見て、早く洗わないと色落ちしないや、と思って洗濯機に放り投げた。
どうせ溜まってからでないと回さない、洗濯機のことなんて忘れて。
そもそも、手先の不器用な私に料理をさせる彼が悪いのだ。料理だけじゃない。お裁縫も、洗濯も、家事全般は女がするべきだとかいう変な思想を持っているのがいけないんだ。
昨日針で刺した人差し指には未だ絆創膏が貼られているし、水仕事によって手のひらは荒れている。
ふと考えてしまった瞬間から、急な脱力感に襲われた。
途中まで用意した野菜類は、腐らない様にと断面をラップで包み冷蔵庫の中へ。形の悪いハンバーグも、今日はいつにも増して下手である。
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自分が病んでることに気づいたきっかけであり、周囲から嫌われる要因を知ったきっかけという個人的には大切な作品。
続きも思い浮かばないし何がしたかったのかわからない半年以上前のわたしが書いてたやつです。
なんだこれ。
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