第11話 麻薬栽培
ダンジョンでの生活に少し慣れてきた頃、食堂でご飯を食べているとイリアが話しかけてきた。
「アラド様、ご相談がございます。」
「どうしたの?」
「地上部分に居座っている連中がいます。モンスターを増やしても、動こうとしません。調べたところ、植物を育てているようです。いかが致しましょう。」
「なんでダンジョンで植物を育ててるんだろう?エイミーわかる?」
エイミーが近づいてきた。
「たぶん禁止植物を育ててるんじゃないかな。」
「禁止植物?」
「危険な薬品の原料になる植物とかは栽培や取引が禁止されてるのよ。だからダンジョンに隠れて栽培してるじゃないかな。」
「ダンジョンに隠れるって、人間には危険なんじゃない?」
「おそらく腕のいい冒険者を護衛として雇ってるんだと思う。禁止植物は儲かるみたいだから、お金はあるんじゃない。」
「どうしたら追い出せるかな?」
「隠れるのが目的なら、マップ変更で目立つようにすればいいんじゃない。」
「なるほどね。イリア、今日は地上1階を操作するからね。」
「了解致しました。宜しくお願い致します。」
コアルームに移動しました。マップを確認すると、マップの端っこにある袋小路で集まっている。ここを変更しよう。周囲から見えるように開けた空間に変更。さらに階段を近くに設置し、人通りが多くなるように変更。
これでバッチリだね!
後日、ダンジョンに大量の人間がダンジョンに入ってきた。居座っている連中はダンジョンを下層に移動を始めた。
「エイミーさんのよくわかる解説!お願いします。」
「は~い。私の予想ですが、禁止植物を栽培してるのがバレたんだと思います。それで出入口を封鎖して、騎士団が冒険者を案内に雇って、捕まえようとしてるんじゃないかな。」
「じゃあ、もうすぐ解決だね。」
「そうでもないかも。意外と時間がかかるんじゃないかな。逃げてる方もレベル高いみたいだし、ダンジョンは広いからね。騎士団が諦めるまで逃げきろうとするんじゃない。」
結局、犯人たちは地下5階まで逃走。騎士団は各フロアをしらみ潰しに調べるのでなかなかに時間がかかった。最後はボスフロアでレッサーデーモンを交えて大乱戦。犯人たちは半数程度は戦闘で殺され、残りは逮捕されていました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます