第7話 食材確保

 コアルームを出て、ゲートに到着。食材確保が目的だし1階に行こう。ゲートにある魔方陣を作動させる。光に包まれた瞬間、浮遊感とともに転移。

 転移先には小さな立方体の魔道具が設置されていた。ダンジョンコアの子どもみたいな感じ。この魔道具がモンスターの補充装置らしい。魔力を供給するだけで、その階層にモンスターが発生する仕組になっている。

四方を壁に囲まれた狭いスペース。1つの壁に魔方陣が書いてある。魔方陣に触ると壁をすり抜けた。


 周辺は木々が鬱蒼と茂り、薄暗くなっている。さっきの壁をこちらから見ると生垣のようになっていた。

「よし。探検だ。」1人で呟いて、歩き始めた。美味しいモンスターや植物を見つけて帰ろう。


 キノコ、果実、木の実は十分手に入った。どれが美味しいかわからないので、色々な種類をそろえてみた。少しぐらいは美味しいのあるかな?後はメインディッシュのお肉だな。美味しいモンスターを見つけよう。

 何匹か獣系のモンスターに出会ったけど、猿みたいなのと、猫みたいなのだった。もうちょっと肉がいっぱいの方がいいかな。


 あっ!犬型モンスター発見。3匹だ。

ちょうどいいや。一気に距離を詰めて、2匹をぶっ飛ばし、1匹を押さえつけて首をはねた。しかし1つ問題が発生。。。

目の前にうずくまる人間が1人。血の匂いが濃い。たぶん怪我してるね。

「助けてくれて、ありがとう。ありがとうついでに、ポーション持ってない?ダンジョン出られたら、相場の倍出すよ。」

「ごめんね。ポーションは持ってないんだ。」

「謝ることじゃないよ。ダンジョン内は自己責任だからね。ちょっと休んだら、へっ?」

「回復魔法かけといたよ。傷口は塞がってるけど、失った血はそのままだからね。」

「すごい。あっ」急に立ち上がろうとして、フラついて倒れそうになったので支えた。

たぶん血を流し過ぎたんだろう。


 このまま見捨てたら死んじゃうよね。人間を攻撃するのはルール違反だけど、見捨てるのはセーフ?アウト?

どうしよう?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る