第6話 コアルーム
「は~。」
ため息が出てしまった。昨日食堂に行って、ご飯を食べようと思ったら、ただ焼いただけの肉の塊が置いてあった。味付けなし。とりあえず温めなおして食べたけど、美味しいわけもなく。
もしかしたら、イリアさんは料理が苦手なのかもしれない。僕が料理を作ろう。
会議室に行くとイリアさんがいた。
「おはようございます。アラド様。」
「おはようございます。今日は各フロアを見て回ろうかと思うんだけどいいかな。」
「そうですか。わかりました。ただその前にコアルームにはお立ち寄りください。私も入れませんので、早めにご確認頂いた方がよろしいかと。」
「わかったよ。コアルームに行ってから各フロアを見て回るよ。ついでに食材も確保してご飯を作っておくよ。」
キラーン
確かにイリアの目が輝いたように見えた。
「ありがとうございます。では失礼致します。」
会ってから一番のいい顔だった気がする。
ということでコアルームに到着。ドアに触れると自動で開いた。中に入ると大きな球体が浮かんでいた。
「ようこそ。現在マスターが登録されておりません。こちらに触れてください。」
音声とともに球体の一部が丸く光った。そこに手を置くと、より一層光が強くなった。
すぐに光はおさまり、
「登録致しました。お名前をお教えください。」
「アラドです。」
「アラド様。登録完了です。今後宜しくお願い致します。」
「こちらこそよろしく。ここでは何をしたらいいのかな?」
「ダンジョンマスターの権限を一覧表示致します。」
●ダンジョンコアへの魔力供給
供給可能。現在の供給率28%
●サブマスターの任命
2名まで可能。現在0名。
●フロア内改装
マップの変更可能。ただし上層階に続く階段と下層階に続く階段はルート上つながっていないといけない。
階層の追加は不可。上位権限が必要です。
属性の変更は不可。上位権限が必要です。
●モンスターの変更
種類変更不可。上位権限が必要です。
モンスター数上限変更不可。上位権限が必要です。
●トラップの設置
可能。ただし設置個数に上限あり。
●トラップの変更
可能。Dランク以下に限る。上限解除には上位権限が必要です。
●宝箱の設置
可能。好きな場所に設置できます。
●宝箱の変更
可能。現物準備品あるいはD ランク以下に限る。上限解除には上位権限が必要です。
なんかわからない言葉もあるなぁ。イリアさんに聞いてみよう。
色々な操作ができるけど、操作には魔力が必要みたい。よ~し魔力供給してみよう。
「コアへの魔力供給をしたいけど、どうしたらいいのかな?」
「承知しました。こちらに触れて魔力を注いでください。」
再び球体の一部が丸く光った。手を置いて魔力を注いでみる。
「ふ~疲れたなぁ。けっこう注いだけど、供給率はいくつになった?」
「供給率50%です。」
「そうか~。満タンにするのは後2、3日ぐらいかかりそうだな。」
「100%にする必要はございません。ただダンジョンの維持にも魔力をしておりますので、10%は切らないようにお気をつけください。」
「ダンジョンの維持に魔力はどれぐらい使ってるの?」
「だいたい1日1%ぐらいです。魔力供給ができないトラブルが発生した際への備えが必要ですので、10%ぐらいを最低ラインとして考えております。」
「了解!それなら当分大丈夫だね。また来るよ」
それじゃ次は、コアルームを出て食材確保に行きますか!
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