第1話 ダンジョンに到着
目を開けるとそこは大きな机だけが置かれた部屋でした。「ここどこ?」呟きながらあたりを見回した。机しかない殺風景な部屋。ドアがいくつかある。
見てまわるか。勝手に開けていいのかな?
とりあえず大きな声で呼んでみるか。
悩んでいると、ドアが開いて女性が入ってきた。
「ようこそおいでくださいました。ダンジョンマスター様。」
深々と礼をする女性。長身でスリム、肩の下ぐらいまである髪は後ろでまとめている。顔は美人だが気のきつそうな印象を与えている。
何を言おうかアラドが迷っていると、
「はじめまして。ダンジョン事務官のイリア=マンチスです。ようこそお越しくださいました。」
「アラドです。どうして僕が新しいダンジョンマスターだとわかったんですか?」
「本日新しいダンジョンマスター様が就任されると伺っておりました。予定より遅かったので心配しておりました。」
「ごめんなさい。急なことだったので。。。」
「失礼致しました。まずは各部屋をご案内致しましょう。」
「ありがとうございます。お願いします。」
「まず、今いるここが会議室になります。中央にあるダンジョンマップを確認しながら活動の方針を決めます。」
会議室の中央にある机を指差しながらイリアが言いました。
「この机が地図なんですか?」
「以前にいらっしゃったダンジョンと違うと分かりにくいですよね。簡単に説明しましょう。」
一緒に机を覗き込むと、6つの地図が描かれています。
「こちらがフロアごとのマップになります。マップの横にあるゲージがモンスターの数です。今は全てのフロアで青のゾーンにあるので問題ございません。1階のゲージがもう少しで黄色のゾーンに入りそうなので、明日モンスターを補充しておきます。」
「この赤い点は何ですか?」
「人間です。そして点滅しているのが死体です。腐る前に処理をしないといけません。黄色の○は宝箱です。中身を奪われると×に変わります。緑の○はトラップです。使用済みになると×に変わります。メンテナンスが必要です。」
「・・・大変そうですね。」
「明日から共に頑張っていきましょう。」
イリアの笑顔になぜか不安を感じてしまう。。。
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