世界設定その4 ゼルアガ/侵略神
この物語の世界には、『異世界』からやって来た悪神が存在しています。
それらは『ゼルアガ/侵略神』として恐れられていて、世界に多くの悪影響を(ときには好ましい影響も)与えています。
・ゼルアガ/侵略神の特徴
異世界からやってくる無数の悪神たちゼルアガ/侵略神、彼らはどんな特徴をしているのでしょうか?
1. 基本的にこの世界の者は認識することが及ばない。
ゼルアガ/侵略神を見たり感じ取ったりすることは困難です。彼らはこの世界の存在ではないため、この世界の生き物であるヒトがその姿を認識する機能が基本的に備わっていないからです。
それでもゼルアガ/侵略神から干渉を受けることで、その姿や行動を認識することが可能となります。
異世界から移動して来た邪悪で強大な神々と、個人的な対決をするときのみ彼らを見ることが叶います。
その姿はそれぞれ大きく異なっており、ヒトの姿から山のように巨大な怪物の姿、ときには隕石やメダルのような無生物だったりもして、形も大きさも何でもありです。
2. 特殊な能力/権能
ゼルアガ/侵略神には特別な能力を有している個体が数多くいます。権能と呼ばれるそれは魔術や呪術といったこの世界の力とは一線を画す『謎の力』になります。
権能はそれぞれのゼルアガ/侵略神により固有なものがあり、どれもが対応困難な力とされています。
『存在を消してしまう』、過去にさえも遡り、ゼルアガ/侵略神が権能を行使した対象者や対象物がいなかったことにする力を持つ者もいます。ガルーナに伝わる『竜騎士姫』の名前が伝わっていないのは、ゼルアガ/侵略神の権能に『存在を消された』からです。
『死者にかりそめの命を与える』、北方の深い森のなかには幼くして死んだ子供たちの霊魂に肉体を提供して遊ばせるゼルアガ/侵略神もいます。
『第四属性をヒトから奪う』、この世界の魔術において四番目の属性は『氷』ですが、ヒトが自在にそれを認識して使いこなすという能力は、1200年前にゼルアガ/侵略神によって奪われた結果、第一から第三属性までしか使えなくなっています(『炎』、『風』、『雷』の三つしか基本的には使えません)。
『魔力を使わずに氷や炎を使う』、魔力を使って『炎』などの魔術を扱うこの世界の住人たちと異なり、そもそもゼルアガ/侵略神は魔力を使うこともありません。権能は魔力ではなく全く異質な力になります。神さまだけが使っていい特殊能力です。
3.圧倒的な強さ
『ほとんど不死』、不老不死に近い肉体を持っていますが、殺せなくはありません。物語が始まる二百年以上前に、ガルーナの竜アーレスはゼルアガ/侵略神を殺しています。
とはいえほとんどの場合、ゼルアガ/侵略神との戦いに人類側が勝利することは難しく、まず勝ち目はありません。勝ってしまう方が異常なことですが、竜や猟兵ならやれてしまいます。
4. 目的があるとも限らない
わざわざ異世界からこの世界にやって来て、ゼルアガ/侵略神は何をしたいのでしょうか?
理由も原因もそれぞれの個体によって異なります。また、目的もなくただふらついている者もいれば、その土地に潜み、ある種の神さまのように人々を見守ったり、権能を行使したりして影響下に置くこともあります。
得体の知れない存在であり、何をするか、何をできるか、あらゆることが不明な存在です。そのため排除したい存在、少なくとも関わりたくない悪神とされています。
・ゼルアガ/侵略神の与えている影響
悪神であるゼルアガ/侵略神たちは、この世界に幾つかの大きな影響を与えてしまっています。
1.『第四属性『氷』』を奪った。
ヒトが扱える魔術の属性の種類が大きく減りました。『氷』を扱えるのは、はるか古代から種族としてその能力を受け継いできた一部の魔物たちになります。
あるいはそんな魔物たちの体内に作られる『魔石』と呼ばれるものを用いることで、間接的に『氷』属性の魔術を使えたりしますが、ヒトが単独で『氷』を扱えることは出来なくなりました。
その結果、かつては四大属性の間にあった法則性も変異しており、三大属性の法則として再編されていきました。
なお、認識することが不可能なだけで、第四属性『氷』の魔力そのものは人体にも備わっています。使うことも認識も不可能であり、気にすることも出来ませんが、その存在が全て消えたわけではありません。
2. いくつかの魔物の祖先となった
この世界の上空には『呪いの風』と呼ばれるものが吹いており、それらはゼルアガ/侵略神が遺したこの世界への悪影響の一つです。
『呪いの風』を浴びると生き物が変異を起こし、その変異体が魔物と呼ばれる怪物たちの祖となることもあります。この風を浴びるほど、変異体の発生や、魔物たちの繁殖力が向上してしまうため、世界各地に『魔物が出やすい場所』がある原因の一つになります。
ゼルアガ/侵略神の直接的な影響を受けて生まれた魔物を、『アガーム』と呼び、それらは通常の魔物よりも強いこともあります。とはいえ、どの魔物が『アガーム』であるかはヒトが勝手に類推した結果であるため、精確な一致があるとも限りません。
またあらゆる魔物の誕生にゼルアガ/侵略神が関わっているわけでもありません。自然な突然変異、つまりは進化の結果として、この世界には多くの魔物が生まれています。
3. 気候の変動
ゼルアガ/侵略神の影響は多彩なものであり、どれもが理解不能な部分を含んでいます。
彼らが遺した影響の一つが、世界の気候に対する『異常』です。
本来はその場所にその気候が発生するはずがなくても、ゼルアガ/侵略神が影響を及ぼすことで不自然な環境が出来上がることがあります。
この物語では何体かのゼルアガ/侵略神、あるいはゼルアガ/侵略神と思われる存在が、ソルジェの旅に関わって来ることになります。
悪神と猟兵たちは、その度に戦うことになるかもしれません。
戦士にとって、ゼルアガ/侵略神を討伐することは伝説級の名誉であり、戦士たちは心のどこかで彼らとの対決を望んでもいます。
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