第14話 夏休み最後の思い出
遊園地に行った日の翌日起きると、昨日のことがよみがえってきた。
「昨日は楽しかったな~」そう思いながら明日の部活動の準備をして、今日はスマホでゲームをしていた。
そして、明日からの二日間の部活は休み期間の分のリハビリだった。
その二日間のリハビリ後、紗奈先輩とカラオケに行くので、リハビリは頑張ることができたが、それでも体は動きにくかった。
そして、紗奈先輩と二度目のカラオケに行く日になった。
その日来る男の子二人の名前を紗奈先輩に教えてもらった。そして、その二人の写真を見せてもらった。
今度は僕と、紗奈先輩と、玲子さんとめぐみさんのほかに玲子さんの彼氏である中井 翼(なかい つばさ)とめぐみさんの彼氏の佐藤 明宏(さとう あきひろ)が来ていた。
僕は男の子二人とどう接していいかわからなくて、紗奈先輩に聞いてみた。
「紗奈ちゃん、男の子達には敬語使ったほうがいいかな?」
「二人はあやちゃんより年上だけど、全然ため口でもいいと思うよ。心配だったら聞いてみたら?」
紗奈先輩が僕に話した瞬間、翼君が「俺たちにだったら全然ため口でいいよ」と言った。
「よろしくね」あいさつをすると、明宏君が「よろしくね」と答え、翼君が受付に行った。
翼君が返ってくると、「大きい部屋になっちゃった」と言って、案内された部屋に行くと、前回よりも一回り小さいが、ステージもついていて、大きな部屋だった。
机が二つあったので、一つは荷物置きに、もう一つはみんなが座るようにした。
僕の隣にはもちろん紗奈先輩が座っていた。
「俺最初歌ってもいい?」
そう翼君がみんなに聞くと、みんなは「いいよ」と言った。
その人は、一曲目から91.256点を叩き出していた。
ちなみに、前回とは違うメーカーの機械なので、採点の基準は少し違うらしい。次に僕が歌うと、78.546点という前回よりも少し低かった。しかし、紗奈先輩は91.643点という高得点をたたき出した。前回とは違い、採点の癖が強かっので、高得点をさせる人もいたが、前回よりも点数が落ちた人もいた。
「ポテト食べない?」そう明宏君がみんなにフライドポテトを誘うと、みんなは賛成した。
10分ほどたつと、明宏君が頼んだプライドポテトが来た。そのフライドポテトはかなり大きなサイズだった。
「みんなで食べるから大きなサイズにしました」
そう明宏君が言うと、めぐみさんが「どうせ明宏が食べたいだけだと思うから。前のデートの時も大盛ポテトを頼んでいたから」
「ちょっと、それ俺たちの秘密じゃなかったの?」
「今日大きいサイズのポテト頼んだから」
少し明宏君は落ち込んでいた。
「少しやりすぎちゃったかも」
そうめぐみさんが言うと、めぐみさんは「少し言い過ぎてごめんね。」と言って、明宏君に謝った。
すると明宏君は「今後は秘密は漏らさないでほしい」とめぐみさんにお願いした。
するとめぐみさんは笑いながら「いいよ」と返した。
「そういえば、みんなはここのソフトクリーム食べないの?ドリンクバー頼めばソフトクリーム食べ放題だよ。俺今からとってくるから」そう翼君が言うと、紗奈先輩が「みんな知ってるよ」と答えた。
そして、紗奈先輩と僕と翼君の3人でドリンクバーの横のソフトクリームバーから6人分のソフトクリームを作って、一人二つずつ持って行った。
「みんなのも作ってきたよ」そう翼君が言うと、玲子さんとめぐみさんが「私たち今はいらない」と言った。
すると翼君と紗奈先輩が「しょうがないから私たち食べるね」と言って、二つずつソフトクリームを食べ始めた。
「紗奈ちゃん、こんなに食べて大丈夫なの?」
「食べてもそれ以上に運動しているから大丈夫!」と微笑みながら言った。
そして、一時間ほど歌うと、紗奈先輩が「お昼食べない?」と言うと、明宏君と翼君が「賛成」と言った。
そうすると、注文機を時計回りに渡し、みんながご飯を注文していった。ちなみに僕は一番最後だった。僕の順番が来ると、ナポリタンを注文して、注文機を充電台に置いた。
みんなの頼んだのが来るまでの間は、ひたすら明宏君が歌を歌っていた。
4曲目の二番のサビのところで、みんなが頼んだご飯が到着した。
店員さんが来ても、明宏君は歌を歌い続けていた。
伴奏に入ると、「この歌終わったらご炊食べるから、みんな先食べてて」と、明宏君が言ったので、僕はナポリタンを食べ始めた。
みんながご飯を食べ終わると、紗奈先輩が「せっかくだから制服に着替えない?」とみんなに聞くと、玲子さんとめぐみさんが「賛成」
と答えた。翼君と明宏君は「制服に着替えなくてもいい?」と聞いていたので、きっと制服よりも私服のほうがいいということがわかる。
「着替えたくなければそのままでもいいけど」
紗奈先輩がそういうと、二人は「やっぱり着替えようかな」と言って、リュックの中から制服を出すしぐさをした。
この部屋には、目隠し用のカーテンがあったので、カーテンの中で、紗奈先輩と玲子さんとめぐみさんの女子三人が、その外で、僕を含む男子三人が制服に着替えた。
ちなみに、この個室には防犯カメラ的なものはないらしいので、着替えても大丈夫だと判断した。
「男の子たち着替えた?」
紗奈先輩が聞くと、翼君が「みんな着替えたよ」と言うと、紗奈先輩がカーテンを開けた。
カーテンを開けると、紗奈先輩が笑い出した。
「なんか学校帰りみたいだね」
紗奈先輩がみんなに言うと、紗奈先輩がエアコンの温度を16度に設定した。
「これ、勝手に変えてもいいの?」
僕が聞くと、「勝手にいじっても大丈夫って書いてあるよ」
僕は意外だと思った。
そして、カラオケ第二回戦が始まった。
僕は相変わらず70点代後半からだったが、最後の一曲で奇跡が起きた。
その時はうまく歌えたので、85点は行っていると思った。結果は95.235点だった。
「あやちゃんすごいじゃん。これで1位になれると思うよ」
そして結果は一位だった。
優勝者とそのパートナーはフライドポテトのよう割り勘の代金を免除してくれることになっていたので僕と紗奈先輩は喜んだ。
そして、残り一時間となったので、私服に着替えてそのあとは雑談をした。
「紗奈ちゃんは夏休みの課題終わったの?」
そう僕が聞くと、紗奈先輩がやばそうな顔をしていた。
「やばい!半分くらいしか終わっていない」
「2年生の課題の量はわからないけど、結構あったよ」
「あやちゃんごめんね。課題終わらせるために今月遊べなくなって」
紗奈先輩は申し訳なさそうに僕に謝った。
「紗奈ちゃん勉強頑張ってね」
「うん、頑張るね。また二学期になって時間に余裕ができたら遊びに行こうね」
すると、翼君が紗奈先輩のことを冷やかした。
「俺は終わったよ」
しばらく話していると、時間になってしまった。
カラオケルームから出て、ほかの4人と離れると、紗奈先輩に「ハグしてほしい」と言って、紗奈先輩とハグをした。
そして、近くの駅に行くまでの間は紗奈先輩と手をつないでいた。
「それじゃあまたね」
紗奈先輩が別れの挨拶をすると、僕は手を離してまっすぐ家に帰った。
家に帰ってからは、今日一日のことをまた日記に書いた。
そして、明日の準備をして、ベットに潜ってからも、紗奈先輩のことを考えていた。
そして、その日の夢は、紗奈先輩とデートに行く夢だった。
翌日起きると、部活に行った。その日からの部活はリハビリメニューではなかった。
そのため大変だったが、何とか夏休み中の部活を頑張ることができた。
そして、始業式の前日になった。
その日は部活がなかったので、近くにある課題テストの対策をした。
その日の夜に紗奈先輩から無事に課題が終わったことを伝えられた。
「良かったね」とメッセージを送り、その日はすぐに寝ることができた。
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