第12話 帰省

今日からしばらくの間、予定がうまく合わないので、紗奈先輩とはしばらくの間は会うことができない。

今日は、部屋の片づけをすることにした。

まずは、パジャマから紗奈先輩と一緒に買った服に着替える。この服の着心地はとてもいいものだ。

着替えてリビングに行くと、ご飯が準備されていた。

この日は、菓子パン二つと、コーンフレークだった。

朝ご飯を食べ終わるとすぐに自分の部屋に行って、まずは机の周りを片付けた。

30分くらいでそこそこきれいになった。

次は、ベッド周りとベッドの中の収納を片付けることにした。ベッド下収納には、基本的に服を入れていたので、その服をまずベッドの上に出した。そして、着れそうな服と、着れなそうな服に分けた。

そして、着れそうな服の中でも、僕が着ないと判断した服は、全て処分することにした。

そして、これからも着る服を、ベッド下収納に整頓して入れると、三個ある引き出しのうち、一つ余ってしまった。

僕はそこの収納には、他の物を入れることにした。

 残りのいらなくなった服を袋に詰めていると、スマホから通知音が鳴った。その通知を確認すると、紗奈先輩からだった。

「再来週日曜日とか空いてる?」

部屋にかけているカレンダーを確認すると、特に予定はなかった。

「空いてるよ」と返信すると、紗奈先輩に遊園地に誘われた。

「本当!それじゃあ遊園地いかない?」

「うん、今度は二人きりで行きたいな~」

「もちろんだよ、私たち付き合っているし」

「ありがとう」

 僕は、紗奈先輩と会えることがうれしかった。

部屋の片づけのほうは、午前中に終わることができた。

そして午後は、夏休み明けのテストの対策をした。

 そして、三日後におじいちゃんおばあちゃんの家に向かった。移動時間には紗奈先輩たちとラインで話していた。

おじいちゃんおばあちゃんの家についてからは、紗奈先輩たちとラインをする頻度を落として、その分おじいちゃんおばあちゃんと話した。

「亜矢理君。髪切ったりしないの?」

おじいちゃんに聞かれたが、僕はこの長さがいいので「おじいちゃん、僕はこの長さが気に入っているよ」と言った。

するとおじちゃん僕に昔のことを語ってくれた。「昔はみんな坊主にしないといけなかったことは知っているかい?わしも高校生の時は坊主だったんじゃ。今は多様性が認められている世界になって良かったな」

おじいちゃんが話し終わると、今度はおばあちゃんも話し始めた。

「私は、高校生の時は今の亜矢理君のような髪型だったよ。でも、男の子たちはみんな坊主だったよ。だけど今は多様性が認められているから、あやちゃんの好きなままでいいよ」

「おばあちゃん、ありがとう」

 僕はこの時代に生まれて本当に良かったと思った。

この日は、久しぶりにお父さんお母さんと同じ部屋で寝た。

翌日起きた後、すぐにおばちゃんのいる部屋に向かった。

そして、朝ご飯を作るのを手伝った。

その日の朝ご飯はいつもよりおいしかった。

朝ごはんを食べ終わると、家に帰る準備をした。

「それでは気を付けてね」おばあちゃんが言った。

そして、お父さんが運転する車が動きさすと、僕はおばあちゃんに手を振った。そして、帰りの車の中では、紗奈先輩と遊園地デートのことについて話していた。

「あやちゃん、今月のお小遣いまだ残ってる?」

「たぶんあまり残っていない」

僕は、遊園地に行くことを半分あきらめていた。

「入場料金500円の遊園地があること知ってる?」

紗奈先輩の質問に僕はかなり驚いた。

「紗奈先輩はその遊園地でもいいの?」

「あやちゃん、何言ってるの。この遊園地近いし、めっちゃすごいところだよ。私が行ったことある遊園地の中でも二番目に大きいところだよ」

「ということは、学校からそこそこの距離離れているけど、学校から一番近いところ?」

「もちろんだよ。あやちゃん知らなかったの?」

「うん。あの遊園地が500円で入れることは知らなかった」

「じゃあ、そこに行くことで決まりでいい?」

「うん。もちろんだよ」

時計を見てみると、11時になっていた。もうすでにスマホを1時間以上使っていることになっている。

「少し目を休めようか」

「確かにね、再開の時は、あやちゃんのタイミングでいいよ。」

これで、少し休憩することになった。僕は高速道路の追い越される車たちを見ていた。

 30分ほど道路を見ていると、車がサービスエリアのレーンに向かい、サービスエリアに向かった。やがて、サービスエリアの駐車場に車が止まった。

「一回トイレ行ってくるわ」お父さんはそう言って車を後下りて、トイレに向かった。僕はまだトイレにはいかなくても良さそうなので、お父さんが車に戻ってくるまでの間、目をつぶっていた。

お父さんが戻ってくると、僕は紗奈先輩とのラインを再開した。

「紗奈ちゃんは今どこにいるの?」

しかし、メッセージを送ってもすぐには既読が付かなった。5分くらい待つと、紗奈先輩から返信が来た。

「おばあちゃん家だけど、あやちゃんはいまどこにいるの?」

「僕は今おじいちゃんおばあちゃんの家から帰っているところ。あと、紗奈ちゃんはおじいちゃんおばあちゃんとは話さないの?」

「今は話していないよ、あと関係ない話だけど、髪切ったことおばあちゃんに言われた」

「確かに紗奈ちゃんは髪めっちゃ切っていたよね」

「今まで、ここまで短くしたことは無かったからね。短いほうが髪の手当てが楽だからね。あと、前あやちゃんとあってからまた髪切ったよ」

「紗奈ちゃんの髪型見てみたいな~」

「今度会った時のお楽しみね」

 僕は正直紗奈先輩の新しい髪形を見てみたかったが、このことは遊園地デートの日まで頭の奥に入れておくことにした。

 「亜矢理、ご飯食べに行かない?」

お母さんから声をかけられた。確かにスマホの中の時計を見てみると、もう12時半になっていた。

そして、紗奈先輩に「もうすぐ昼ごはん食べるからまたね」とメッセージを送った。

 5分くらいすると、サービスエリアについた。そこのフードコートできつねうどんを食べた。昼食を食べ終わると、すぐに車に戻った。そして、家に着くまでは好きな音楽を聴いていた。

 家に着くと、紗奈先輩にラインを送った。

「無事に家に着いたよ」

それから遊園地に行くまでの間は、snsなどを見たり、勉強をしたりして、紗奈先輩と会える日を待った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る