第11話 紗奈先輩の友達
昨夜は、悪夢を見ないで起きることができた。
朝の準備をして、紗奈先輩との待ち合わせ場所である駅について、スマホをいじっていると、紗奈先輩が来た。
「あやちゃん、おはよう」
「おはよう、紗奈ちゃん」
挨拶をすると紗奈先輩とともに一駅分歩いた。その駅に着くと、紗奈先輩の友達である井村 玲子(いむら れいこ)と小林 めぐみ(こばやし めぐみ)が待っていた。
「あやちゃんよろしくね」
二人にあいさつをされたので、僕も挨拶をした。
「二人ともよろしくお願いします」
すると、紗奈先輩が、「この二人にもため口で話していいからね。むしろそうしたほうがいいと思うよ」と言った。
「名前を教えて」そう僕が言うと、2人が名前を教えてくれた。
「私の名前は井村 玲子だよ今日一日よろしく」
「私は小林 めぐみだよ。今日一日楽しもうね」
「玲子さん、めぐみさんありがとう」
そして、四人で紗奈先輩が前紹介してくれたカラオケ店に行った。
受付には紗奈先輩が行ってくれた。
その間は、ほかの二人と話した。
「あやちゃんは紗奈のことどう思っているの?」
玲子さんに聞かれたので僕は「僕を守ってくれる存在だと思っているよ」と答えた。
「紗奈はあやちゃんのことがかけがえのない存在って言ってたよ。本当は内緒だけどね」
「ありがとう」
「あやちゃんってかわいらしいね」
めぐみさんから言われたので「ありがとうございます」と言った。
すると、紗奈先輩が帰ってきた。
「普通のサイズの部屋取れなかった」
どうやら、普通のサイズの部屋がすべて埋まっていたらしい。
運が良いのか悪いのかはわからないが、パーティー用の少し大きめの部屋に案内された。
その部屋は4人で使うには、とても大きかったほか、しっかりステージがついていた。
「ステージついてるじゃん」
そう紗奈先輩が言った。
「むしろここのがよかったかもね」
そう玲子さんが言うと、めぐみさんが、「恥ずかしいじゃん」と少し恥ずかしがってた。
僕は正直この部屋の方がいいのかもと思った。
紗奈先輩が「あやちゃん最初に歌ってみたら」と言って、三台あるうちの一台のカラオケのリモコンを僕に渡してきた。僕は昨日少し練習した曲を歌ってみることにした。
歌っている途中に紗奈先輩に勝手に採点モードにされた。幸い僕はうまく歌うことができた。
採点結果は88.561だった。
平均点が、86.649点だったので、まあまあいいほうだった。
「あやちゃんすごいじゃん」そうめぐみさんに言われた。
紗奈先輩には、「掛け声がうまいのがチア部らしいね」と言われた。
すると、めぐみさんが「あやちゃんチア部だったんだ、確かにチア部らしいね」
すると、次は紗奈先輩の番だった。
紗奈先輩は、僕の予想通りかっこいい曲を選曲した。
そして、紗奈先輩は思っていたより遥かに歌がうまかった。
採点は、92.564だった。平均が84.194だったので、とてもうまく歌えたことになる。
その後の玲子さんもめぐみさんもうまかったが、紗奈先輩だけがダントツでうまく聞こえた。
そして、二週目に入った。
二週目も、最初は僕だった。
しかも採点で、89.682点を取ることができた。平均点が、82.613点だったので、紗奈先輩に、「あやちゃんすごいじゃん」と言われた。
みんなが二回ずつ歌い終わると、紗奈先輩が、「雑談しよう」と言ったので、みんなは「賛成」と言って、カラオケの機械のボリュームを最小にした。
「あやちゃんは、かわいいって言われたいの?」
そう玲子さんに聞かれたので、僕は「うん、かっこいいよりも、かわいいって言われたい」と答えた。
すると、めぐみさんが「あやちゃん、めっちゃ可愛いよ」と言ってくれたので、僕は「めぐみさんありがとう」と答えた。
「そういえば、紗奈ちゃんはかわいいって言われるのと、かっこいいって言われるのはどっちがいいの?」
僕が紗奈先輩に問いかけると、紗奈先輩は、少し微笑んでいった。
「どっちもうれしいよ。むしろ、どっちも言ってほしい」
紗奈先輩は少し照れていた。
「玲子と、めぐみはどっちがいいの?」
そう紗奈先輩が問いかけると、二人は顔を合わせて、一緒に答えた。
「私はかわいいって言われたい」
すると、二人は笑い出した。紗奈先輩も、僕もそれを見て笑ってしまった。
しばらくすると、紗奈先輩が「制服好きな人手を挙げて」と言った。すると、4人とも手を挙げた。すると、紗奈先輩が笑い出した。
紗奈先輩の笑いが収まると、今度は玲子さんが「修学旅行のこと話そう」と言った。
すると、紗奈先輩が僕のほうを見て、「一年生がいるから、その話はみんなで楽しめないと思う」と言った。
僕は慌てて「別に大丈夫だけど、むしろ皆さんの修学旅行のことについて聞きたいし」と言って、少し苦笑いをした。
しばらく修学旅行のことについて話すと、紗奈先輩のおなかが鳴った。紗奈先輩はかなり恥ずかしがっていた。
「昼ごはん食べよう」
紗奈先輩が、食べ物の注文機をみんなに見せ、説得させていた。
「うん、食べよう」
そういったのは、玲子さんだった。
紗奈先輩から、玲子さん、めぐみさん、僕の順番で、昼食を選んでいって、最後に紗奈先輩が、オーダーボタンを押して、注文を確定させた。
紗奈先輩が、カラオケのリモコンを操作して、はやりの曲を演奏させ始めた。
みんなわかるところだけノリで歌っていたが、わからないところの音程はあっていなかった。
二曲歌い終わると、ちょうどみんなの頼んだご飯が届いた。
五つ机があるのに、一つの机に集中して座っていたので、店員さんも苦笑いをしていた。
みんながご飯を食べ終わると、ソフトクリームを、ドリンクバーコーナーに取りに行った。
ソフトクリームを食べると、カラオケ二回戦が始まった。
今度は、紗奈先輩と二人で歌うこともあった。
歌い始めてから3時間ほどが経過すると、先ほどのように、雑談をした。
そして、時間の5分前になると、別れるのが寂しくなって、紗奈先輩に抱きついてしまった。
玲子さんとめぐみさんはかなり驚いていたが、紗奈先輩が「実は、けっこう甘えたがりなんだ」と話すと、二人は僕のことを理解してくれた。
しかし、このままでは追加料金がかかってしまうため、僕たちは一回外に出ることにした。
そして、紗奈先輩と玲子さんとめぐみさんのグループラインに入れてもらえた。そして、僕は紗奈先輩とハグをしたくなったので、紗奈先輩にお願いをすると、僕とハグをしてくれた。
そして、玲子さんとめぐみさんと会った駅で、二人と別れた後は、紗奈先輩と腕を組みながら、私たちが別れる駅まで歩いた。僕は正直この瞬間も好きなので、この時がお終わってほしくなかった。
それでも終わりは来てしまった。
「紗奈ちゃん、今日はありがとう」と僕が少し泣きそうな状態で言うと、紗奈先輩は「こちらこそありがとう」と言った。そして、一分ほどハグをすると、それぞれの家に向かった。
家に帰ると、また出かけていと思ったが、グループラインを見てみると、来週紗奈先輩は帰省に行くことになったらしい。
「僕もおじいちゃんのところ行くのかな~」と思いながら。そのグループラインの画面を閉じた。
そしてご飯を食べて、もう今日は寝ることにした。
そして「今日は楽しかったな~」と思いながら、眠りに落ちた。
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