第4話

 そこは台所にあるようなゴミの山だった。

 生ゴミがいっぱい。

 豆もあるし、ミカンにリンゴ。果物もある。

 牛乳とか、お茶っ葉とか・・・・


 臭い臭い。いやだよぉ。


 悪い子たちが泣きながらそれを移動させている。


 悪い子たちが移動させた先は、ほんとうにくっさいんだ。

 くっさいくっさい匂いは、ここのゴミじゃなくて、持っていた先のゴミからでているらしい。


 もったいないおばけが、ここには何人かいた。


 持っていく前の塊から子供たちが臭い方に持っていく。

 そのときに、ひとりひとりに何か言ってるみたい。


 ぼくらをつれてきたもったいないおばけが、僕たちにもあれを運べって言うんだ。それが僕らの仕事だって。


 ぼくらは泣く泣く、その運ぶ子供たちの集団へと混ざることになった。

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