第3話

 クスン、クスン・・・

 ザワザワざわざわ・・・・


 すすむくんが気がつくと、周りからは泣き声とか、何かコソコソとしゃべる声が聞こえます。


 (ここはどこ?)


 すすむくんは首を傾げます。


 周りにはすすむくんと同じくらいの、小さな子供たちがいっぱいいたのです。


 「悪い子のみんなぁ。みんなは食べ物で遊ぶわるいこだなぁ?」


 大きな声が聞こえました。


 「あれは!」

 すすむくんはビックリして、次の瞬間にはガタガタと震えます。

 あれは、もったいなぁい、と言いながらやってきた、あのお化けでした。

 (ぼくが、なっとうで遊んだから、もったいないおばけにさらわれたんだ。)

 泣きそうになりながら、すすむくんは、パパにの言うことを聞かずに遊んでしまったことを、ものすごく後悔したのです。


 「おまえたち。おまえたちは食べ物で遊ぶ悪い子だぁ。」

 また、もったいないおばけは言います。

 「だから、反省するためにしっかり働いてもらうぞぉ。」

 はたらくって何?ぼくはこどもではたらいたこと、ないよ。


 「こどもの仕事は、遊ぶこと。そしてまなぶこと。悪い子は悪い子菌がたっぷりあるんだぞぉ。しっかり働いて、それを良い子になって、良い子菌になるよう、しっかり働くんだぁ。良い子菌になったら、うちに返してやるでなぁ。それまで、しぃっかりはたらくんだぁ。」


 そうしてぼくらは、くっさいくっさい生ゴミの中においてかれたんだ。

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