第17話
「……ふふふ」
僕は笑みを浮かべ、完全にこの場を支配して、優雅に踊る。
「アルミスは……君は、何かを為せる。女神のために。あぁ……実に素晴らしいことだと思わない?」
「……あ、あ……あぁ……私は……あなたに……、他の……」
「悪魔たちは堕ちてなお、自我が残る方が稀だよ。……彼女たちは殺された方が良かっただろう。永遠に囚われ、愛していた人間を殺す機械でいるよりは。君が後悔する必要はない。君は……ただ、己の願いを告げれば良い」
「私は……私は……マキナ様を……助け、たいです。殺したくなんか……ありません」
アルミスの瞳から涙が流れる。
これで良し。
「サブマもちゃんと話したよね?……自分がマキナのこと好きだって」
視線を僕はサブマの方に戻す。
「ッ!……ああぁ。ちゃんと話した。俺がマキナを愛していると……だから、助けたい」
サブマははっきりと頷く。
ほんのり、わずかにマキナの頬が赤く染まっている。
よしよし。ちゃんと言う事は言ってくれているようだ。なよなよ系じゃなくなっているようだ。
「愛を囁かれ、自分を慕ってくれている配下がいて、自分を助けようとしてくれている。助かる下準備は全て整えた。後は動かすだけ」
僕はマキナのすぐ目の前に立つ。
「ねぇ……?自殺出来る雰囲気は残っている?」
チェック。
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