第4話

「いきなり僕のことを呼び出して何の用?」


 突然リーリエに呼び出された僕は、目の前にいるリーリエに向かって尋ねる。

 ……僕も暇じゃないんだけど……。

 

 民主主義にすることの欠点……その欠点への解決策。もっと他に良い案がないかを話し合っているところなのだ。

 今、アホな国王の発案によってガチで共産主義にしないかどうかまで話し合っている。

 ……共産主義の考え方自体は素晴らしいからね……ただ、トップが腐敗して色々と無理しちゃうだけで。


「え?私告白の答えまだ聞いていないんですけど……」


 僕の疑問。

 それに対するリーリエの答えは単純明快だった。


「あんぐっ!?」

 

 僕は息を詰まらせ、変な声を口から漏らす。

 

「……却下だよ」

 

 そして、僕は吐き捨てるように……なんとか告げる。


「そんな本心とも言えないような声で私が認めるのものですか!」


「本心なんだけど……」


「この答えは全てが終わった後に聞きますよ。私が呼び出した理由はもっと私に構ってください!ということです。扱いがひどいと思いませんか?」


「えぇ……別に僕はもうどうでも良いんだけど……」

 

 五賢会を倒した。

 後は神殺しを為すだけ。

 なんか……思った以上に万事うまく行って、保険として作っていた勇者とのコネも、魔王とのコネもいらずに終わりそうだった。

 アレイスター領を襲った正規軍は傭兵とかが撃退してくれたし……。

 後は時期を待つだけ……。

 それだけ。

 それ以上は何もいらない。全て不必要だろう。

 

「そんなこと言わないでください!泣きますよ!。……今日は一緒にお出かけしましょう……?気分転換も必要だと思うんですよ!」

 

 リーリエは僕に向かってキラキラと視線を向けながら告げる。

 ……無駄だ。

 今更、リーリエの戯言に付き合う価値も、必要もない。

 なのに。


「良いよ」

 

 僕はほぼ反射的にそう答えた。

 ……度し難い。くだらない、捨てきれない感情。


「やった!」

 

 僕の言葉に対して、リーリエは嬉しそうに破顔し、可愛くジャンプして喜ぶ。


「ふっ」

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