第2話
日は沈み、生徒会メンバーが多くの仕事を残して解散した日の夜。
「これからどうすれば良いんだ……?俺は傀儡だぞ?何も出来ないぞ!」
「自信満々にそんなことを話さないでくれない?あなたは一応一国の王でしょう?」
「いった……」
僕は胸を張って情けないことを話す国王の頭を叩く。
「王だと思っているなら俺の頭を叩くな!」
叩かれた頭を抑えて国王が僕のことを睨みつけてくる。
「ァ?」
「すみません……」
僕は王城の一室で国王と密会をしていた。
内容はこれからの国の方針について。
「こ、こんな……へ、陛下が……」
そんな国王の横で……この場にいることを許された宰相と騎士団長、魔導士長が驚愕の眼差しを向ける。
「言っておくが歴代の王もこんなもんだぞ?よく父とは子供の頃下らぬに遊びをしたものだ」
懐かしそうに告げる国王。
「「「……」」」
そんな国王に対して三人は絶句する。
現実が信じられない。そんな表情を見せている。
「俺を信じてくれるのは嬉しいが……残念ながらこの国の王に偉大な存在は居ないんだよ」
「……え?」
僕は国王の言葉に対して心外と言う視線を向ける。
「いや、お前はちょっと偉大とは遠いだろ。二、三個通り過ぎているんだよ。伝説すぎる……お前のやっていることやばすぎるからな……」
「それはそうだね」
国王の言葉に対して僕は頷く。
……やっていることは全て頭おかしいレベル。
ほとんど個人で一国を転覆させているわけだからね……しかも倒したのは伝説上の存在である勇者。
「一応僕は裏の王ってことになっているからね」
「あぁ、そうだな。というか本来王となるべきだったのは俺の一族じゃなくてアレイスター家だからな」
「辞退したからね……先祖は。あくまでアレイスター家にとっての世界はアレイスター領だからね」
「すぅー」
僕と国王の話を聞いて他の三人はショックを受けたを通り過ぎてなんか心配なことになってしまっている。
「ちょっと休ませて欲しい……」
「だめに決まっているでしょ!これからのことを考えないといけないんだから!」
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