第8話
「んっ……」
僕は頭が痛くなるくらいの性臭が漂う部屋の中で僕はまどろむ。
……母親を殺してから一週間。
僕はあの日から一切学校にも行かずに、娼館の方へと引きこもって、エウリアと楽しく過ごしていた。
ふふふ……三大欲求はちゃんと解消しないとね。
「本当にここで過ごしていていいの……?学校とかは」
僕の隣に裸で横になっているエウリアが僕に尋ねてくる。
「うん。良いの……しばらくはここにいて。色々と事情があるんだよ。僕にも。今は人前に姿を現す方が問題なの」
ここは潜伏先として最適だ。
エウリアはほぼ生涯契約レベルの金を払って常に保持しているため、エウリアは客を取ることもないので、この部屋に入ってくるのはエウリアだけで、エウリアが一体何をしていようとも周りの人間はこれっぽちも気にしない。これ以上の隠れ蓑はないだろう。
「そう……ふふふ。最近は来てくれる日が減ったから嬉しいな……」
「そう?……なら、僕の家に来ない……?今、誰もいなくて寂しいんだよね……屋敷を上げるよ」
「あら……?それは愛人になれという誘いかしら?」
「愛人かぁ……ははは、僕にはそんな甲斐性性はないよ。ただ持っているものを上げるだけだよ」
「えいっ」
「あたっ」
僕の頭へとエウリアの手刀が落とされる。
「生きるのが辛いって顔している。……詩に急ぐようなことをしちゃだめよ……?この世界にはあなたよりも不幸で、あなたの助けを待っている人が居るのだから」
「そう、だね……」
僕はエウリアの言葉に頷く。
「……生意気だよ」
そして……僕はエウリアの方へと体を動かし、押し倒す。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「このまま塞いであげるよ……んっ」
嬉しそうに悲鳴を上げるエウリアの自分の口で塞いであげる。
「ふふふ……さぁ、34回戦と行こうか」
「違うわ。36回戦よ」
「二回なんて誤差だよ!誤差!」
僕はそんなことを冗談交じりに話しながら、互いの体を重ね合わせた。
「んっ……ちゅ」
「はぁ……はぁ……はぁ……んん、イイ……」
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