第七章 アレイスター家

第1話

「ふー……」

 

 生徒会室。


「ねぇ!生徒会長……ここわからないんだけど……」


「えー?……そうだな。ここは……」


「何これ……?どうなっているの……。あの子は一体どこまで……?」


「良しッ!出来た……っ」

 

「お疲れさまです」


 生徒会長、ミリア、キャサリン、サブマ、リーリエ、ラザリア。勢ぞろいしている

 そこで僕は一人窓から空を眺めていた。

 魔族の件も片付いた……これで問題が一つなくなった……残る問題は新聞社と……。

 

「ふー」

 

 僕は深く……深く息を吐く。空が青くてきれいだ。

 

「……パフェッ!作ってみました……。ど、どうでしょうか……?


 リーリエが僕にパフェを差し出してくれる。


「ん?あぁ……ありがと」

 

 僕はそのパフェを受け取り、口へと運んでいく。


「どうですか……?」


「うん。美味しいよ。わざわざ僕のためにありがとうね」


「ふわぁッ!えへへ……そう言ってもらえて嬉しいです!」



「ギリッ……エルピス様」



「ん……?」

 

 僕の方にミリアが近づいてくる。


「私も途中で作ったんです。私じゃ食べられませんので、置いておきますね」


 ミリアも僕の前にパフェを置いてくる。


「あっ……ありがと」

 

 僕はリーリエが作ってくれたパフェを脇に退けて、ミリアが作ってくれたパフェの方を先に食べ進める。

 ミリアのパフェの方が美味しいからね。


「ふふふ……」


「み、ミリア……?」


「……ひどい駆け引きッ!」


「むむむ……わからない」


「こういうのをが美味しいんだよなぁ」


 僕はぼーっとした状態のままパフェを口に含む。

 ぼーっとしている状態のせいで、僕は周りのみんなの声が届いてこない。スルーしてしまう。

 僕がぼーっとしながらパフェを食べ進めていた……その時。

 

 バンッ!!! 

 

 勢いよく生徒会室のドアが開かれ、中にこれ以上ないまでに慌てたようすのマルジェリアが入ってくる。


「はぁ……はぁ……はぁ……大変ッ!!!エルピスッ!!!あなたの父親がッ!!!処刑されたッ!!!」

 

 マルジェリアは生徒会室に入ってくるなり、そう……叫んだ。

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