第6話

 本当に久しぶりだった家族団らんの次の日。


「……あ。やっほー。アレリーナ。随分と帰ってくるが遅かったね」

  

 僕はこれまた久しぶりの……生徒会室に入ってきたアレリーナを見て声を上げた。

 アレリーナ……並ぶにマルジェリアは夏休みが終わっても一向に帰ってくる気配が見えず、今までずっと居なかったのだ。

 エルフの里は閉鎖的で、侵入するのも困難。

 出来なくないが……わざわざしようとは思えない。

 そのため、エルフの里が今どうなっているかの情報は一切僕の元へとやってこないので、どうなっているのかわからなかったのだ

 アレリーナが帰ってきたってことは……マルジェリアも帰ってきたのかな?


「む?なんじゃ?エルピス一人だけなのか」


「あぁ……今、生徒会長もミリアもちょっと所要で抜けているだけだよ。多分すぐに戻ってくるんじゃないかな?」


「なるほど。……そういうことか」

 

 僕の言葉にアレリーナは納得がいったかのように頷いた。


「それで?なんでこんなに帰ってくるのが遅かったの?」


 僕の言葉。

 それに対してアレリーナが悲しそうな表情を浮かべて沈んだ表情を見せた。 


「……ちょっとエルフの里でゴタゴタがあってな……妾も半ば逃げるようにこちらへと戻ってきたのじゃ。マルジェリアは未だにエルフの里にいるような状態であるからな」

 

 あぁ……。

 なるほど。あのイベントが起きたのか。

 あのイベントは……マジでクソみたいに鬱となるイベントなのだが……今の僕kなら鬱イベントを鬱じゃなくさせることも出来るだろう。

 それにまだこの段階ならいくらでもやりようがある。

 致命的な事件は未だ起こっていない段階だろう。


「なぁ……お主がマルジェリアにも及ぶ実力者であることを見込んで頼みがあるのじゃ……エルフの里にまで来て……何かをしてくれないだろうか?来てくれるだけでも良いのじゃ。ただ、ただ少しだけ。ほんの少しでも良いから希望がほしい」


「良いぞ……だから、そんな悲哀的な表情を浮かべるな。エルフの里で何が起こっているのか……その原因にも心当たりがあるし、解決出来る」


「本当か!?」

 

 アレリーナが僕の言葉を聞いて表情を輝かせる。


「こんな場面で嘘をついたりしないよ。……だから安心しろ」 

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