第3話
「何の用?」
僕はサブマたちの方へと視線を送る。
「いや、暇かなって思って……」
……いや、暇だけど。
やることは多いけど、実際今すぐにやることはあるかと聞かれたらないし……暇であることには変わらないけど……。
「だからって、押しかけてくるなし」
「えー。別に良いだろ?」
「あそぼー」
キャサリンが僕の方へと突撃しようと走ってジャンプしようとしてくる。
「駄目です!」
それをリーリエが防ぐ。
「なんでよ!」
「いきなり抱きつくとか駄目に決まっているじゃないですか!破廉恥ですよ!破廉恥!」
「えー。何を言っているのさ。別に私とエルピスの関係ならこれくらい当然だよ!もう性行為までしちゃっているんだから!」
「なっ!?」
リーリエとキャサリンがにらみ合いを始める。
うん。二人は無視しておこう。
ここで僕が話に割り込んでも、『ごめん さよなら』からの包丁ぶすりENDになりそうだし。
「暇だから来たって言っても……何かやることとかあるの?」
「……いや、勉強教えてくれないかなって……」
「生徒会長」
サブマの一言を聞いて僕は生徒会長の名前を呼ぶ。
「……ごめん。エルピスの言葉だし従いのはやまやまなんだが……私は人に教えるのが死ぬほど苦手でな……。すべての問題を感覚で解いているから」
「……」
感覚で解いているってなんだよ……。流石は天才か。
「あぁ……。じゃあ、僕が教えるかぁ。ミリアも手伝ってね」
「はい。承知致しました」
僕の言葉にミリアが頷いた。
「図書館の方に行こうか。……そっちの方が色々と便利だろ」
「と、図書館だな!?」
何気なく告げた僕の一言にサブマが予想以上の反応を見せる。
……ん?どうしたんだ?
「い、行こうか……そ、そうだよな。図書館で勉強するほうが良いよな」
なんでこいつはこんなにも動揺しているんだ?何かやましいことでもあるのか?
まぁ……どうでもいいや。
サブマも良い感じに強くなっているようだし……別にサブマが何をしていようとも僕が気にすることではない。
「それじゃあ……行こうか」
僕は空になったパフェの容器をキッチンにまで飛ばしてから立ち上がる。
「お、おー!い、行こうか」
「承知しました」
「せっかくだし私も行こっと」
ん……?別に生徒会長は別に行く必要なくないか?
「ちょっと!そんな視線を向けないでよ!寂しくなるじゃん!」
僕は不満げに言葉を告げる生徒会長を無視する。
「おい……図書館行くぞ」
僕は取っ組み合いの喧嘩を初めていたリーリエとキャサリンに向けてそう話す。
「「え?」」
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