第19話

「おぉー!!!凄い!」 


 キャサリンは初めて来る港町に目を輝かせてハイテンションに楽しそうに話す。

 ここの港町はそこまでの規模ではないものの、それでも海外との交易を行っている。

 そのため、普段は見ることのない海外の品まで置いてあった。


「あぁ……そうだな。まずは腹ごしらえだな」

 

「うん!」

 

 僕の言葉にキャサリンは頷く。


「んー。屋台の数もものすごく多いし、買い食いでもしようか」


「買い食い!!!」

 

 キャサリンが僕の言葉に食いついてくる。


「おう……適当にイカ焼きでも買おうか」

 

 僕はパッと目についたイカ焼きを売っている屋台の方へと向かう。


「おっちゃん。イカ焼きを二つ」

 

 屋台でイカを焼いているおっちゃんへと声をかける。


「おう!ちょい待ち!……あんちゃんたちはカップルかい?」

 

 おっちゃんは僕とキャサリンを見てそう声をかけてくる。

 ……なんでカップルだと勘違いする?僕の身長はゴミのようだから、僕とキャサリンが隣に立ってもカップルだとは見えないだろう……。


「いや、べ」


「はい!そうです!!!」

 

 僕の言葉を遮ってキャサリンが叫ぶ。


「おう!そうかい!彼女さんは元気じゃねぇか!それに引き換え彼氏さんはクールだな!クールなのは良いことが彼女さんを愛する時は情熱的でないと愛想つかされるぜ?ほら、イカ焼き二つだ。代金は彼氏さんの分だけでいいぜ?負けといてやる」


「それはありがたいけど、余計なお世話だよ」

 

 一個分の代金だけを払って僕はイカ焼きを二つ受け取る。

 

「ほい」


「ありがと」

 

 僕は屋台から離れ、イカ焼きを隣を歩くキャサリンへと渡す。


「ふふふ。あのおじさんの言う通りだよ?もっと私を情熱的に愛してくれないと愛想つかしちゃうよ?」


「そもそもお前は僕の彼女じゃないだろうが」


「未来の彼女です」

 

 僕の言葉にキャサリンは自信満々に断言する。


「そんな未来は一生来ない」


「ぶー」

 

 はっきりと拒絶した僕の言葉にキャサリンは頬を膨らめせて不満を顕にする。


「まぁ、私が愛想をつかすことなんてないけどね!もうあなたじゃないと満足出来ないし!それに……」

 

 キャサリンが頬を赤らめてこちらへと視線を向けてくる。


「夜の方は……すごく、情熱的だしね……」

 

「うるさい」

 

「あた」

 

 僕はキャサリンの脳天に手刀を突き落とした。

 君ってば僕にストレートな愛を伝え過ぎじゃない?最初は愛を伝えるのにもものすごく躊躇っていたし、発狂するぐらいに恥ずかしがっていたじゃないか。

 いくらなんでも吹っ切れ過ぎだよ。




 あとがき

 この◯ばとかオ◯ロみたいな略称が欲しい。

 個人的にはエロヒロとかで良いかなーって思っているんだけど、こういうのが良いんじゃないか?というの無いかな?

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