第6話

「ふー」

 

 誰も居なくなった生徒会室で僕は深く息を吐く。

 静まり返り、真っ暗となった生徒会室は思考を深めていくのにこれ以上ないくらいには最適だった。

 僕はぶつぶつと考えを口に出して告げ、乱雑に必要な思考を行っていく。


「五賢会について出すのはもうすぐ後思想家の処刑と投獄は五賢会について出した後に行うでしょ良識ある貴族たちの離反工作リーリエの父親へのアプローチ以前お父様も接触しているしこれ以上無いくらいには恐怖しているし離反させるのは容易いラザリアも利用してマルジェリアをこちらの味方へとつける国王以外の王族はあれの叔父が既に僕の手のうち他の人間は別にいいか大した強さも持っていないしね台頭してきてしまった新聞社への対応策をどうするか普通にやっても駄目だろうし壊滅させるわけにもいかないだろうマスコミが暴走した先にあるのは破滅だマスゴミを産むわけにはいかないこの世のありとあらゆる情報を握っている僕らよりも信憑性があって面白い見出しを書くなんて他の組織では出来ないだろうやるには嘘を書き連ねるしかないだがそれをやられるのは流石に困る普通に対処しても無駄だよな何か策を練らないといけない暗殺謀略商会を破産させる僕の持っている商会を動員すれば他の商会を破滅させることくらい容易い取引を終わらせて裏社会の人間を使って襲わせれば終わりだろう最悪はこれだないやでも流石にそこまでするわけにはいかないよなそうだなまぁ普通にあそこの新聞会社は嘘を書いていると言ってすべての新聞会社でフルボッコにして叩きまくろうか正義の名の元であれば何をしていいと思って好きに暴れている正義マンのような人間は流石にいないけれどもそれと似たような思考のやつならいる理由さえあればどこまででも残虐になれるのはいつであっても変わらないしねこれらを扇動しまくれば勝手に叩き潰してくれるでしょう日本なんかよりもよっぽど治安の悪い国だ壊滅させてくれるかもしれない既に僕ら傘下の新聞社はこれ以上内までに信頼を得ているその信頼を崩すのは流石に出来ないよね新しく出来た新聞社であったとしても問題があるのは早々に潰して役に立ってくれそうなのは残してあげようかないつかは大規模に掃除をすることにはなるだろうけど別に今やる必要はないよねそんなことより考えなければいけないのは反乱を仕掛けるタイミングだ僕が学校を卒業するまでも待っているわけにはいかない動けるならすぐにでも動いたほうが良い最低でも一年生の間には終わらせたいなさしあたって考えなければいかないのは」

 

 僕はブツブツと呟いていた


「アレイスター家についていつ語るか、だよな……」


 いや、僕が考えることじゃないだろう……時期を決めるのは僕じゃ、ない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る