第34話

 クラブ並びに生徒会。

 まるで現代日本のような、そんなシステムがこの学院にも導入されている。

 まぁ、エロゲの世界だし。学園もののゲームとしてクラブとか生徒会がないものとかつまらないよな。


「ん。今日は良く集まってくれた」

 

 僕たちは生徒会長に呼ばれていた。

 腰まで伸びた黒い髪に黒い瞳で少しだけツリ目。どこか和風な感じが漂う人だ。

 ちなみに胸はツルペタである。

 僕は例えどんなおっぱいであっても愛するよ。


「では、手短に要件を話していくわ」

 

 生徒会長が僕たちに話を始める。

 ちなみにここには、僕の他にも主人公、主人公の初恋の相手、王女、リーリエ、ラザリア、他国の、エルフの国から来た美人がいる。

 全員ゲームの主要人物だ。

 クソッタレだね。 


「私が君たちに告げるのは生徒会への勧誘である」

 

 生徒会への勧誘。

 出来ればご遠慮したいところではある。

 ゲームだと主人公は強制加入だったし。入らない、を選択すると無限ループに嵌まる。

 ゲームの主要人物が集まるような組織への加入は遠慮したい。


「特に入学試験で前代未聞の成績を叩き出した君には、ね」


 生徒会長が僕を見て告げる。生徒会長は周りを威圧させるような魔力を放っていた。

 ……ま、そうなるよね。


「言っておくが。僕は模範たる行動なんて取らないよ?」


 魔力を撒き散らす生徒会長に対抗するように僕もまた魔力を撒き散らす。


「何を言っているのかしら?ここは実力主義の学院よ?すでに一人、実力で敵を叩きのめし、自らの意に従わせたあなたはこの学院の模範と言えるわ。殺人、レイプ、強盗さえしなければ別になんでもいいわ」


「くくく、いいじゃん」

 

 僕は楽しげな笑みを浮かべる。


「そこの、そこの女以外を生徒会に入れないなら良いよ?」

 

 エルフの娘を指さしてそう告げる。

 ……まだエルフの娘と主人公はフラグ建てていないだろう……エルフの娘と主人公を関わらせなければフラグ建てず、主人公とは関わらせずに済むだろう。

 エルフの娘のイベントはちゃっちゃと僕が終わらせてやっても良い。

 ……エルフの娘の生徒会入りに反対する理由が僕にないから拒めないんだよな。


「それは何故?」


「あ?僕が上位貴族が嫌いだからだよ」


「なるほどね……それでもごめんなさい。この子はすでに入ることが決定しているの」


 生徒会長は主人公の初恋の相手を示す。

 ……ふーん。


「それで?入ってくれるかしら?」


「そうだなぁー。まぁ、良いよ」

 

 僕は生徒会長の言葉に頷く。

 ……主人公と関わりを待たないなら……ゲームのキャラを攻略してもいいよね?個人的な最押し生徒会長だったんだよね……!

 僕と生徒会長の魔力のぶつけ合いに完全に萎縮していた他の面々をガン無視で勝手に話が終了していた。

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