第28話 魔法の設定あり
「魔法というのは……」
学生。
その本分は勉強であると言える。
僕もまた、学生らしく授業を受けていた。
今やっている授業は魔法学だ。初めての魔法学の授業。
「まず魔法とは何か。そこからだろう。知っているものが多数だろうが、最初授業だ。一応復習がてら聞いてくれ。魔法というのは、自分の体内に存在している魔力を現象として転換する仕組みのことを指す。魔力を現象として転換するには魔法術式が必要となる。それで、だ。魔法術式は脳内の魔法術式領域という部分で編み込まれる。さて、ここで誰かに問おう。魔法術式領内には様々な種類が存在している。それがなにかわかるか?」
「はい」
僕の隣に座っているリーリエが元気よく手を上げる。
「はい、どうぞ」
「魔法術式領域には中近距離魔法領域、遠距離魔法領域、強化魔法領域、弱体化魔法領域、支援魔法領域、回復魔法領域、特殊魔法領域の計7種類の魔法領域があります」
「あぁ、そうだ。そして、この魔法領域は自分の歩んできた成長と遺伝によって成長する。中近距離魔法を好んで使ってきた人間は、中近距離魔法領域が成長し、更に複雑な魔法術式を編み込めるようになる」
ちなみにだが、僕が発達している魔法領域は中近距離魔法領域と強化魔法領域と特殊魔法領域の3つだ。
お父様も同様。僕は会ったこと無いが、祖父も同様なんだそうだ。
アレイスター家の人間は全員この3つの魔法領域が飛び抜けて高く、他の4つは泣きたくなってしまうほどに低い……というか皆無だった。
僕は遠距離魔法らをほとんど使えない。
その分頭おかしいレベルに3つが飛び抜けているんだけどね。
「さて、魔法領域を使うことができるのは人間だけである。しかし、この世界に存在している魔物や魔族なんかも魔法を使用することが出来る。それは何故かと言うと、体内に存在している魔石が魔法領域の代わりをしているからだ……いや、これは正しくないな。魔法領域が魔石の代わりをしているのだ」
魔王化した『エルピス』は遠距離攻撃魔法に特化した魔石を獲得し、圧倒的な強さを見せていた。
ひたすら遠距離魔法を撃ち続け、近づいても圧倒的な中近距離魔法で潰されるというクソゲーっぷりだ。
マジでラスボスエルピスくんは強かった。完全に育成を極めたパーティーで様々なアイテムを駆使してようやく勝利出来る、そんなレベルである。
多分エロゲ史上一番強いラスボスだったと思う。
「これが魔法発動までのプロセスである。さて。次に話すのは魔法の階位について話していこうか」
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