第16話
入学式。
別に大して面白いこともなく、ただただ形式的に進んでいく。
……中世の文化レベルで現代地球と遜色ないレベルのつまらなく長い式に出来るとは……思ったよりもすごい世界のようだな……!ここは!
新入生代表としてこの国の第三王女様が、ありがたくもつまらない話を淡々と述べ、在校生代表として生徒会長様が
ちなみに第三王女も生徒会長様もあり得ないくらい可愛い。
だが、二人ともゲームでガッツリと主人公に関わっているのであまりお近づきにはなりたくない。
いやこの学院で好き勝手するのならば主人公とも絶対に関わることになるだろうし、ぶっちゃけ今の僕と主人公が戦えば僕の方が強くて、絶対に勝てるので主人公を必要以上に避ける必要はあまりないのだが……10歳の頃から主人公とは関わらない!をモットーとしていたので、いざ関わろうと思うとどうしても尻込みしてしまう。
なんとなく避けたいと思っている。
「えー、それでですね……」
僕がそんなことを考えている間にも学院長が話し続けている。
だらだらと。生徒会長の話が終わってからずっと話を続けている。
……例え異世界であったとしても学校のトップは話がクソ長いのは変わらないの、か?
「ふわぁ」
僕は大きなあくびを浮かべ、ぼーっとしている。
「というわけです。……さて、この辺りで私の話を終わりとさせていただきましょうか」
ようやく学院長の話が終わり、降壇した。
はぁー、長かった。
その後は学校内の立入禁止の場所や禁止事項など。必要な情報の説明がなされ、ようやく入学式が終わった。
「んー」
なんで異世界に入学式とかいう悪習があるんだ……。中世らしく適当でいいだろ……。
■■■■■
入学式の後は各々自分のクラスを確かめる。
大きな体育館に張り出された幾つものクラス表に生徒たちが集まり、自分のクラスを確認していた。
クラス。Aクラス、Bクラス、Cクラス、Dクラス、Eクラスと分かれていて、Aクラスが成績上位者が集まるクラスであり、Eクラスが成績下位者が集まるクラスである。
「A、ね……」
僕の名前は簡単に見つける事ができた。
普通に全教科満点だろう僕はAクラスを確認するだけで自分の名前を見つけることが出来る。
「んー。ふぅ」
……Bクラスレベルまで下げておけば勇者とは……いや、だとしたら警戒されないしな……うーん。
僕が今さら考えてもどうしようもないことに悩んでいると。
「あの!お、覚えていませんか?」
突然声をかけられた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます