第4話 白米
白米の炊ける匂いっていいよね。
なんか安心する。懐かしく感じているのかな。
夜に電気ジャーに生米を仕込もう。そして朝炊けるようにタイマーをセット。お米の炊ける匂いで目が覚めるように。
ピー、ピー、ピー
眠い、でも鳴ってる。
あ、お米の匂い。
仕方ない。起きよう。
顔を洗いながら考える。何をおかずにしようか。昨晩は考えながら寝てしまった。まだ決まっていない。
納豆、梅干し、海苔、明太子、魚、おしんこ。
卵かけご飯という手も。
いっそカレーにしてしまうか。
いや、せっかく炊き立ての白米の香りが薄れてしまう。
よし、魚にしよう。真空パックのものがあったはず。取り出して温めて、お皿に乗せて、ご飯もよそって準備完了。いただきます。
魚を一口大に分け、口に運ぶ。ご飯は熱いので少しだけ。
つやつやのご飯の甘味と魚の塩味、旨味が口の中で合わさって正に良い塩梅に。
お米と魚の香りが鼻に抜ける。
ああ、いい。幸せだ。
これが、これこそが日本の食事。
これで今日も少しだけ頑張れる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます