6人目 からす
2020年5月19日 からすはspoonをダウンロードした。
ニコニコ動画時代からの知り合いで、のいさんという人がspoonをやっていたため、軽い気持ちでダウンロードした。特に誘われて始めたという訳ではなく、からすはTwitterなどの情報からのいさんがspoonをしていたことは知っていたので、連絡はとっていなかった。
そして、驚かせようとしてインストールして行った。それはからすがニコ動を引退してから3年たっていたため実に、2017以来3年ぶりの再会?だった。彼女のことはTwitterで見るくらいで、枠を探したのも、彼女自身の枠シェアから入った。つまり動機はただ驚かせたい!と言うイタズラ心で、名前だけで気付くかな?くらいの悪ふざけからのスタートだった。
名前のからすは、中学校の時からの付き合いの名前である。元々は本名をアナグラムで組み換え、からすみという2chのアカウントで使っていた。そこで軽く、あくまで軽く揉めて、とある特殊な思想の歴史の浅い団体(ぼかします察して)に追われたところから名前をからす☆に変更した。そこから☆を取って現在のからすになる。よく言われるのだが、鳥の方ではなく、元々のイメージはボラの卵の加工品の珍味の方である。
インストールしてから1週間程度、基本的に友人の枠にしか行かなかったが、やはり元々が配信者だったため、自分もやりたくなって来たと言う気持ちに従い、ごく普通に夜の20:00頃に枠をやってみた。
配信を初めてると、かえでという女の子が入ってきた。当時高校二年生の女の子だった。
spoonでの配信方法などはその女の子と、冒頭にでてきた、のいさんという女性が教えてくれた。
2年経った今も2人共と付き合いがある。
からすと言えば代名詞にほら貝を使ったハーコメがあるが、それも初配信で生まれた。
よくある事だが、初配信でハーコメを作る流れになった。
来てくれた初見さんが、定期を作るのが得意な人で仮のハーコメを作ってくれた。
初めてで、さらに人に作ってもらったハートコメントと言うのはとかく黒歴史になりやすいものがある。作ってもらったからには使わないと。使ってるうちに慣れるだろう。そう思って使っていた時期が筆者にもあった。
からすはポケモンが好きだったので「♡ありがとう。そのハートゲットだぜ!」34歳にはキツかっただろうなと、心中を察する。ちなみに結局このハートコメントは恥ずかしくて却下した。是非聞いてみたかったものである。
なんでもいいからやれよと言われて、あたりを見渡すと、目の前にほら貝があったので吹いた。驚かれ大ウケした。
そんなハーコメあるん?となって、ウケたが人間の順応性と言うものは恐ろしいもので、2回目3回目と繰り返していくとリスナーも慣れて、現在は、あの音が癒しと言われることもある。
ちなみに件のほら貝がなぜあるかと言う話だが、大学院時代 修験道、呪い、歴史宗教を専攻してた。山伏の研究をしていた時に、欲しいと思っていた。そうして、昔の琵琶や、尺八、ほら貝などを買いたくなった。その中でほら貝が手頃な値段という理由で買った。元々は3万円程度のほら貝にしようとしたが、さらに探してヤフオクで4999円で購入した。購入まで2年間ほど、【ほら貝】とYahooの検索に打ち続けた。余談だが、実は音を出すのに一月かかったほど難しいそうだ。
からすという人間について触れていこう。枠では
人に一定以上の興味が無さそうに見える。古参リスナーの中には彼の枠を出入りしやすい公民館のように例えた人もいる。興味が無い?カラスリスナーにそんなことを書いていれば筆者は何もわかっていないと言われることだろうが、言い換えれば、無関心としての興味がないではなく、人との距離の線引きという表現の中で、興味を持たないような素振りを見せているとも言えるのでは無いだろうか?
出入り自由、去る者追わずと言うスタイルでありながら、私は彼に歪なところを感じるのだ。
例えばマネージャーの数は14名とspoonでもおそらく随一の人数になったり、久しぶりに来たリスナーがいれば筆者が見た感じ、必ず覚えていて立ち上がるかの勢いで喜んだり。彼は色々と距離感がバグっているのだと想像する。言動の落ち着きやテンションとかけ離れたくらいに人間が好きなんだろうと思う。去る者追わずではなく、去る前に囲い込む?
からすの部屋に入ったらもう罠だった?みたいな、なんとも表しづらいものである。それはからすという人間のルーツを辿ると紐解けるかもしれない。
からす、彼は小4で漫才コンビを組んだ過去を持ち、元々芸人をしていた。人を笑わせたり人と話すことが好きで、具体的な成果としては2003 年のM-1の 2回戦に進出している。
実は事務所などに属しているわけではないが、解散はいまだしていない。
ネタはフリップネタが主だった。
前述でも触れたマネージャーの数は最高19人。現在も14人いる。そしてマネたちは俗称を【冠と包丁】と呼ばれる。ちなみにマネが着いた人は自分の良心で好きに蹴っていいと伝えていると言う。
……おわかりだろうか? 過去の話から聞いて行ったが全く彼のことが紐解けない。からすという人間がわからない。まぁマネージャーになる人がそれだけいて、なおかつ長く人と関わり続けている。平たくいうと、人を笑わせるのが好きで人が好きで、でも無秩序にしちゃうと、自分の秩序もなくなるから、ある程度決まり事や番人を置く。うん、平たく言っても訳がわからない。我々はまだまだからすを深く理解する必要がある。次の議題に移ろう。
・配信していて良かったこと悪かったこと
良かったことは、自分が喋る表現の場として使えている。昔のフリップネタのような視覚勝負のネタじゃなくて、聴覚で人を笑わせたり、一緒に話して共感して楽しむのも好き。自分が楽しければいい。やりたいことだけやると思っていて、それが出来ている。一方で結局はネットだしという価値観も同居させている。
悪いことはもともと仲がいい人を蹴らざるをえない時があった。枠での立ち回りや事件がおこされると決断を迫られる時もある。前述に触れた秩序の部分である。
今までにマネージャーや自枠の金枠も蹴ってきた。
彼の枠は女性リスナーが集まる。その為下ネタを枠で言わないと決めている。もちろんそれだけの理由ではないが、女性リスナー狙いでくる男性もいるから、安易に下ネタを自枠で使いたくないというからすの心遣いがあった。
あとはガチ恋に変わってきた感じがしたら。蹴る。これは大変恐ろしい。「感じがしたら」本当に彼はこう言ったのだ。もちろんあからさまな場合蹴るという意味だろうが、もしかしたらちょっとじゃれただけで蹴られた人もいるかもしれない。からすの、「こいつ俺のこと好きだな」で蹴られた人もいるかもしれない。ルールは、枠主が決めるのが枠なので、このインタビューを見て、行こうと思った人はムーブには気をつけてほしい。
それでも仲のいい人を蹴るのはキツいと言うのはやはり人の感情の常らしく、やりたいことだけやると言うところとの相反性に苦しんだこともあると言う。
・配信をしていて、印象深い出来事
今のからす枠の方向性を定めるのに、大きな転機があった。
【あずきのへや】
からすが出会ったのはおりんをフルスイングしながら笑う枠主だった。コメントの遅延は40分。しかしリスナーがみんな出ていかない。不思議な魅力をもつ枠主だった。入室から全員のことをメモしていて人との関わり方などで、からすの枠との親和性の高さを感じた。ある時、そんなあずきのへやとからすが共同であたおかリレーが開催された。後のchoiceばかりが出場していた恐ろしいリレーだったのを覚えている。
以前このインタビューで紹介させていただいた。4人目のいっちょうからあたおかリレーのバトンがくる。彼の枠のリスナーや、拡散力の強いリレーだったのでめちゃくちゃ人が来たのを覚えている。そこでからすはテンパってマネを8人呼んだ。なぜか?そんなことは知らない。だってテンパってたんだもん。怪我の功名で8人が入室と挨拶する。より深い感謝をリスナーに伝えて行けた感じがして、こちらも自分の方向性の1部を定めてくれた出来事だった。
実はあずきのへやとの出会いは、からすの成長にフューチャーされることが多いが、この頃ほら貝に限界を感じていて、とりあえず力強く全力で吹いていた。1ハートに30秒くらい吹いていて、1枠10分以上吹いていた。spoonやバスターをくれた人にはマニアックなもの紹介をしていたりもしたと、色々カロリーの高いファンサービスをしていてそんな時におりんに出会ったので凄く助かったという。
前回好評だった。【代表作】にスポットを当ててみよう。
・からすの神回
【耕運機に乗りながら大声で実況配信】
彼は文章を扱う関係の営業職でありながら、家庭菜園(3000坪)を所有しているので、耕運機があるのも納得だ。
100ファンごとに何かをするが600fan配信だけ cast(収録音源)に残っていない。それは特種な同一の思想を持つ歴史の浅い団体(ぼかしてます察してね)に凸して垂れ流し配信をしたからだと言う。
過去にそういう団体をおちょくって、からすみの名前を失ったと言うのに、この男は何を学んだのだろうか?
無事帰還したがキャストに残っていないので、リスナーとからすの間で語られる幻の記念枠だと言う。ちなみに、リクエストが多いので特殊な団体凸はまたいつかの記念枠でやろうと思っている。
前回行ったところが、穏便なところだったので、次はもっと、過激な思想と行動のところに行きたいと彼は語る。
・番外編.リアルスプーン
前述の通り少し大きめの家庭菜園(3000坪)を所有しているため、みのりも多い。
さらに簡単な趣味の料理から𝕋𝕨𝕚𝕥𝕥𝕖𝕣で、その食材を使い料理のツイートを挙げていた。
よくある話だが、「私のは?」とか言われるようになった。それはまだいい。
そのうち知らない人からクレクレが現れだした。だんだんと嫌気が差してきた頃に常識ある人たちからは、お返しが来ることになった。
その時からお互い気を遣わないようなレベルで送り合いをある程度ルールにした。
お互いが名前と住所を知り合うと、悪さが出来なくなる→枠の治安の向上にも繋がる→こりゃいいや。一石二鳥から三鳥くらいの効果になっていった。
からすは、全国の人とふるさと納税をしてる感じのこの状況を楽しんでいると言うが昨シーズン、ついに家庭菜園(東京ドーム外野席くらい)の収穫量を超えて近隣の農家さんから野菜を買い取ったと言う話に、筆者としては、それもう商売になるんじゃね?と軽く思った。
過去最高のお返しは真贋はわからない(調べたくないし怖いから)が、本物なら50万円以上の手のひらサイズの陶器である。現在は運営に6割も取られたくない人達とも賛同してやっているため、リアルスプーンと言う名前もついた。
そんな、からすのこれからの理想は、自分が面白いことをする。人に合わせない。
そして、地下でやっていたい。配信という意味の中でのメジャーに興味はないと言う。やりたいことが出来なくなるからだそうだ。確かに公式に選ばれた。choiceになったから、ハーコメを上品なものに変えたなんて話もよく聞く。
さて、長くからすという人間のインタビューを紹介してきたが、これまでの私のspoon配信者インタビューとの文体や内容の違いに困惑した。読者の方もいたのではないだろうか?
それには2つの理由がある。一つは言語化するのが難しい配信者を扱うとこういう事になる。
そしてもう一つはこの後掲載される、からすの古参リスナーが書いたからすの物語を見てしまったからだ。本人は固辞していたが、こんな面白いものは載せなきゃ勿体無いと承諾をいただき、私のインタビューの後に掲載させて貰う運びとなった。インタビューや文章力は勿論大切に思っているが、その人と共有した時間にはどうしても叶わないものである。私もそれなりにこのインタビューを続けてきたのでこんなことは今回限りにしたいものだ 笑
ある偉人の言葉の中に、わからないことや物を性急に解る必要はない。曖昧な事(わからないという事)の中に正解もあるかもしれないのだ。
それこそがからすという配信者の形かもしれない。
ほら、こんな事を考察していると、おりんと法螺貝の音が聞こえて来る……いや、そんなことはないか…全く意味がわからないものである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます