王都散策

「次!・・・身分証はあるか?無ければ通行料が必要だ。それと王都に来た目的は」


「はい、オークションに参加したいので王都に来ました」


「・・・・・・問題は無いな、通ってよし」


 アッシュ達は門番にギルドカードを提示して王都に入る。


「まずはギルドに行くか」


「了解」「分かったわ」


 ————————


「ここが王都のギルドか、ギルド長に会わないとな」


 アッシュ達は国王からの報酬をもらう為に、王都のギルド長に仲介してもらう必要がある為、王都の冒険者ギルドに足を運んでいた。


 ギィィィィィ


「・・・・・・すまない、俺はアッシュと言うのだがゼクトさんは居ますか?」


「はい、アッシュさんですね。ギルド長から聞いております、こちらにどうぞ」


 アッシュはギルドに入り受付に要件を言うと、あらかじめ伝達されていたのかすんなりと案内された。


 ————————


「やぁやぁ!君がアッシュ君かい?ジャスト君から聞いているよ!凄いね!強いのがよくわかる!

 おっ!後ろの女の子が君の奴隷かい?可愛いねぇ!

 それでそれで?国王陛下にはいつ会うんだい?

 僕がお願いすれば直ぐにでも会えるよ!んっ?んっ?いつ会う?いつ会う?

 ああ!それとオークションの件もあったね!凄いよねアッシュ君!絶倫のスキルポーションなんて超激レアだよ!!羨ましい!羨ましいよ!!

 億万長者だ!あっ!でもクレイと王都の間に山賊がオークション用の宝石やら剣やら槍やら魔道具やらを積んだ馬車を襲ったみたいでさ!!延期だってさ!もう嫌になるよね!

 でも大丈夫!騎士団が殲滅に行ったからすぐに再開するよ!それまでに陛下からの報酬を貰いに行こう!」


(な、何なんだ?コイツ)


 受付嬢に案内された執務室には金髪をポニーテールにした優男がいた。

 しかしアッシュは何も喋っていない。


「は、はぁ・・・ん?山賊ですか?」


 アッシュはゼクトの言葉に山賊と言うワードが入っていた事に気づき、ゼクトに聞き返した。


「ん?そうだよ、山賊って言ったよ?あっ!そういえばダンジョン都市から来たらクレイを通るよね?なんか情報はなかったかい?

 それとも山賊に遭遇して倒しちゃったとか!!

 それは無いか!はっはっはっ!」


「あ〜すみません、山賊を倒して宝をあらかた掻っ払ったんですけど返した方が良いですかね?」


「・・・・・・マジ?うーん、そうだなぁ。

 スタンピードでの活躍でアッシュ君はBランクに昇格するって話なんだけど、Aランクにするから返してもらっても良いかい?

 それに、今回の宝は貴族の出品する物だから後でお礼なんかもあるだろうし、てか無かったら国王陛下に睨まれそうで怖いよね!

 国王陛下が買う事になっている絶倫のスキルポーションの購入が延期なんて、あわわわ!!

 という訳でお礼なんかもあると思うから、今のうちに何が欲しいか考えておいた方が良いよ!」


 ゼクトの言葉にアッシュは頷くしか無かった。


「ハァ〜分かりました。

 お返しします、流石に国王に睨まれてまで欲しいとは思いませんし。

 ソフィア、エイミー、そのアクセサリーはオークションで競り落とすから一旦返そうか」

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