王都への旅路
パカラッ パカラッ パカラッ パカラッ
「おお!乗馬って楽しいな!」
城門の側にある馬屋から穏やかな性格の馬を三頭購入し、王都を目指しているアッシュ一行は体で風を感じ楽しみながら移動していた。
「ふふふ、ご主人様楽しそうですね。
でも、私達も久しぶりの乗馬ですね、姉さん」
「そうね、って言っても農馬に跨いで畑を耕す時に乗るくらいだけど・・・」
初めての乗馬にはしゃぐアッシュを見ながら、幼少期の頃を話すソフィアとエイミー、その話し声が聞こえたのかアッシュがスピードを緩め、二人と並走し会話に入る。
「そう言えば、ソフィアとエイミーの故郷の話しを聞いたことが無かったな。
もうちょっと進んだら昼休憩にしよう。
そこで、お前達の故郷の事を教えてくれ」
「ふふふ、分かったわ。それじゃあ急ぎましょう!」
「あっ!待ってよ姉さん!ご主人様!あの川まで競争ですよ!」
アッシュの言葉に、エイミーが笑って答え馬を走らせた。
それに追従する形でソフィアも馬を走らせ出した。
———————————————————————
ジュゥ〜 ジュゥ〜
川のほとりに肉を焼く音と共に、香ばしい匂いを漂わせていた。
「よし、こんなもんか?エイミー」
「そうね、後は馬を繋いでおけばオッケーよ」
ソフィアは魔道コンロで昼飯を作り。
アッシュとエイミーは三頭の馬の世話をしていた。
「ふいぃ〜腹減った〜。
どうだソフィア?魔道コンロの使い勝手は?」
「それが聞いて下さい!ご主人様!初めて魔道コンロを使ったんですが・・・凄く料理がしやすいです!」
「そうか、それはよかったな。
それだったらエイミーも焦がさず料理が出来るんじゃないか?夜にでもやってみると良い」
エイミーを連れてソフィアの元に行くと、料理しながらはしゃいでいた。
「そうね、それじゃあ夜ご飯は私も手伝おうかしら」
「良いですね!姉さん頑張ろうね!」
エイミーとソフィアが話し合い、夜ご飯は二人の合作に決定した。
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「お待たせしました!鳥もも肉のステーキと卵スープです」
「おお!美味そうだ!それじゃあ頂きます!」
ソフィアが作った料理が運ばれて来た。
塩胡椒がキチンと振られている鳥のもも肉、テラテラと脂が輝いて目でも、鼻でも美味いと分かる見た目をしている。
卵スープも黄金色に輝き、懐かしい醤油の匂いと胡麻油の香りが最高に食欲をそそる。
「んん〜美味しいわ!流石ソフィア!」
「全く同感だな、これで米さえ有れば・・・絶対にクリス共和国に行くぞ」
「ふふふ、ありがとうございます。
それにしても、ご主人様は本当にお米が好きなんですね〜」
アッシュとエイミーの褒め言葉に、ソフィアは恥ずかしげに頬を染めながらお礼を言った。
「まぁな、それより二人の話しを聞かせてくれよ。
どんな故郷だったんだ?」
それから昼飯を食べながら、ソフィアとエイミーの幼少期や故郷の話をして過ごした。
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