休憩と再会
「・・・蛇骨か、あれは使わないと言うより使えないだな」
俺はソフィアとエイミーにそう言って腰に差している蛇骨を見る。
「使えないですか?」
ソフィアとエイミーは俺の言葉に疑問を感じ首を傾げた。
「ああ、コイツを使うには生贄を捧げるか実力で屈服させるかの二つらしい、さすがは妖刀だ」
「なに褒めてるのよ」
「まぁまぁ落ち着いて姉さん。
それにしても凄いですね生贄か屈服かなんて、それじゃあご主人様は屈服させるんですね?」
エイミーは妖刀を褒める俺をジト目で見ながら呆れ、ソフィアは妖刀の我の強さに驚きながら俺に問いかける。
「そうだな、生贄なんて論外だ。
まぁ敵に若い娘が居れば別だがな。
そう言う訳で蛇骨は使えない、だから暫くは腰に差したまんまだな。
良し!そろそろ出発するぞ!19階層まで行って休憩後20階層のボス戦だ!気合い入れろよ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パチッ パチパチッ
「ふぅ、やっぱりこのケーキ美味しいわね」
「はぁ、食べ過ぎて太らないでよ姉さん」
「わ、分かってるわよ」
俺たちは今、19階層に行く階段で焚き火をしながら休んでいた。
「昼飯も食ったのにまだ入るのか、スイーツは別腹と言うやつか?」
「そうね、いくらでも食べれるわ。
けど、これ以上食べるとソフィアに怒られるからやめるわ」
「はっはっはっ!そうだな、やめた方が良い。
何事にも限度と言う物があるからな」
それから食後の休憩をして19階層への階段を降りた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『『『ブモォォォォォ!!!!!』』』
『『『ガチガチガチ!!!』』』
『『『グギャグギャグギャ!!!』』』
俺たちは20階層を目指し進んでいると、今まで以上に魔物達が連携して襲ってきた。
「フゥゥゥゥ!」 スパァァン!!
「ストーンバレット!」 ズドドドドドド!!
「ハァァァァァ!」 ズドン!!
「ちょっと!敵の数多過ぎないかしら!」
「ああ、ちょっと多過ぎるな。
・・・ふむこのままじゃジリ貧だな、一気に片をつける俺から離れるなよ。
・・・フロスト・ノバァ」
俺はあまりの敵の数に最上級魔法であるフロスト・ノバァを使用し魔物を氷漬けにした。
「凄い」
「そうね、でもこの数はおかしいわよ全部で何百匹居るのよこれ」
ソフィアとエイミーはフロスト・ノバァの威力に驚き、また敵の数の多さに呆れている。
「ん?お前達・・・隠れていろ」
「ご主人様?」
「どうしたのよ?」
俺はこちらに向かって来る気配に気づき二人に隠れろと指示を出す。
「人が来る、それもなんか変だ。
だから隱れてろ、足手まといだ」
「ッ!分かりましたお気をつけて」
「気をつけてねご主人様」
「ああ」
二人は顔を悔しげに歪め短い言葉を言い放ち俺の側を離れる。
それから暫くして此方に近づく者たちの姿が見えた。
「ん?ミア?それにトールとキールじゃないか、なんでここに居る?ここは中級ダンジョンだぞ。
それにソイツらはなんだ、怪しい見た目をしているが」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます