中級ダンジョンと蛇骨
「ハッッ!」 ズドン!
「サンダーアロー!」 バリバリバリ!!
「フッッッ!」 ザンッ!
俺たちは中級ダンジョン(森のフィールド型)に入り、一階層で早くも中級と初級の違いを実感していた。
「クソッ!数が多いな!」 ザンッ!
「スポーン率が上がるって頭では分かってたつもりだったけど、いざ直面すると面倒ね!」 ズドン!
「周りを一掃します!サンダーレイン!」
バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!!
ソフィアが余りの数の多さに一度殲滅し、体制の立て直しを図った。
「ふぅ、助かったぞソフィア。
しかし、数が多すぎないか?」
「そうですね、これじゃあ普通のDランクに成り立ての方は厳しいのでは?
どうしますか?撤退しますか?」
「う〜ん別に撤退まではしなくて良いんじゃ無いかしら?
今は戦闘技術をアップをする為に手を抜いてるけど、強い敵を沢山相手にする経験もして置いた方がいいんじゃ無いかしら?」
「私はそれでも良いけど、どうしますかご主人様?」
ソフィアとエイミーが進むか戻るか話し合いどうするか俺に聞いてきた。
「そうだな、確かに数は多いが本気を出せば問題ないレベルだ、もし本気を出してもちょっと苦戦するくらいまで来たら撤退しよう」
「分かったわ、それじゃあドロップアイテムを回収して階段を目指しましょう、ソフィア手伝って」
「はーい」
「ああ、それとホブゴブリンの魔石は面倒だから回収しなくて良いよ」
「わかりました」
それから俺たちはオークとウェポンアントのドロップアイテムを回収して次の階層を目指した。
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「ふぅ、ようやく10階層ですか。
ここからさらに難易度が高くなるんですよね」
「ああ、オークは棍棒ではなく大きな肉切り包丁を使ってくるし、盾なんかも使ってくるらしいからな
気をつけよう」
俺たちは今10階層にいる、ここからはオークの武装が変わり刃物や盾なんかを使いさらに強くなる。
「それよりご主人様、新しい刀は使わないのかしら?敵が強くなるなら鋼の刀じゃなくて妖刀を使えば良いんじゃ無いかしら?」
「あ!そう言えばそうですね。
腰に差してはいる様ですが使わないんですか?」
階段を目指し森を歩いていると二人がそんなことを聞いてきた。
「・・・蛇骨か」
俺はそう言いながら昨日の夕方の事を思い出していた。
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二人が風呂に入った後俺は妖刀蛇骨を眺めていた。
蛇骨の見た目はカッコイイこの一言に尽きる。
鞘は黒色で、骨で出来た蛇が鞘に巻き付いている絵が描かれている。
鍔も黒色で丸の形をしており蛇の鱗のような紋様が施されている。
柄巻は白と黒の蛇の皮が使われているのか白と黒の交差が美しい。
「良し、抜いてみるか・・・ん?抜けない?」
俺は鍔に親指を当て鯉口を切ろうとしたがビクともしなかった。
「どういう事だ?・・・『鑑定』・・・なるほど」
『妖刀蛇骨
常に持ち主の体力を吸い取る妖刀。
ある島国の鍛治士が鍛え上げた名刀蛇骨が妖刀に変化したもの。
ある島国のある村で若い娘を生贄に差し出させ、若い娘を喰いまくった大蛇の怨念が宿っている。
この妖刀を抜くには自分の実力を示し屈服させるか、若い娘の命を捧げれば抜くことができる』
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