再会

 それから暫くして、ギルド長が持って来た。


「アッシュ、絶倫のスキルポーションは、王都のオークションにかけられる事になった、だがオークションの開催は大分先の事だ、故にギルドで預かろうと思うんだがどうする?」


 どうする?と聞かれても拒否権がある訳がない。


「ええ、分かりましたそれじゃあ暫くの間スキルポーションは、預けますね。

 万が一、紛失や盗難に遭った場合は過去のオークションで提示された金額を払って頂きますが良いですね?」


 流石に金額が金額だ、無くしました、

 ちゃんちゃん♪で終わらせない為に釘を刺した。


「ああ、構わない、それに国王陛下が競り落とす予定だから、ギルドとしても万全の警備をする、そんなに心配しなくても良いぞ」


 ギルド長も、俺が懸念している事が分かったのか、苦笑いしながら頷いた。

 それにしても、競り落とす人がもう決まっているなんて、オークションの意味があるのか?


「では、これはお預けしますね」


「確かに受け取った、ではオークションの開催が近付いたら知らせる、それまでキールで過ごしてくれ」


 そう言うとギルド長は、スキルポーションを手に部屋を出て行った。


「じゃあジャスト、装備類の買取を頼むよ」


「おう、じゃあ倉庫に行くぞ」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ホブゴブリンのグレートソード、

 スケルトンナイトの騎士剣、

 スケルトンナイトの甲冑か、

 ・・・そうだな締めて大金貨5枚と金貨5枚だな」


「高いな」


「ああ、騎士剣と甲冑にミスリルが使われていたからな」


「そうだったのか、そりゃ高い訳だ」


「じゃあ戻るか」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ほら、大金貨5枚と金貨5枚だ」


「ありがとう、じゃあな」


「おう、奴隷を買ったらギルドにも登録しなきゃならないから、連れてこいよ」


「わかってるよ」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 それから、俺は奴隷商館に向かっていた。


「ここか、全然奴隷を扱っている店に見えないな」


 奴隷商館の外観は普通の屋敷に見える。

 門には門番がいて、脱走防止の柵で覆われていた。


「すまない、アッシュと言うのだが奴隷を買いに来た、商会長は居るか」


「はい、いらっしゃいますが商会長とお知り合いの方で?」


 門番の一人が俺の相手をして、もう一人が屋敷に走って行った。


「ああ、この街に来る時にビッツさんの馬車に乗せてもらってな」


「なるほど、少々お待ちください今、確認をしておりますので」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 それから暫くすると、ビッツがこちらに来た。


「久しぶりですね、ビッツさん。

 あの時はありがとうございました」


「これはこれは、お久しぶりです。

 あの時の事はお気になさらずに、現にこうして助けたアッシュ様が我が商会に、来てくださったではないですか、先行投資と言うやつですよ。

 それで、奴隷が欲しいとのことで、最高の奴隷を紹介させて頂きます。

 立ち話もなんですから、どうぞこちらへ」


 俺はビッツに、商談室に案内された。

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