プロローグ2

「くっ眩しい、なんだ!」


 目を腕で覆い隠しながら叫ぶ、だんだん光が収まってきた。違和感のある目で周囲を警戒すると。


「なんだここは」


 俺は呆然と呟く、それもそのはず周囲は真っ白な空間が広がっているだけで、俺以外なにもないからだ。


「なんなんだここは、誰かいないのか!」


 そう叫ぶと


「やあ、久しぶりだね」


 目の前に椅子に座った黒髪の男と、黒髪の女が現れた。


 俺は警戒しながら問いかけた。


「誰だあんたら、さっきまで何もなかったところに、どうやって現れた、それに久しぶり?

 俺は、貴方たちとは会ったことがない」


 黒髪の女が男に怒る


「ちょっと!」


「ご、ごめんごめん、ゴホン、まずは自己紹介と行こうか、僕の名前は太一、こっちの女の人は雪って言うだよろしくね、山田太郎くんだね、君の質問に答える前に言わなきゃいけない事があるんだ。

 君はね、ついさっきまで居た神社の下にある不発弾が爆発して死んでしまったんだ。

 何故、不発弾が爆発したかはわからないんだけどね」


 男が真剣な顔をして、言う

 目の前に居る男は、あの光は不発弾が爆発した時の光だと言う信じられない、何故なら死んでいるのであれば、何故俺がここにいるのかと言う疑問が残る、そんな事を頭の中で考えていると。


「君がここにいるのは、とある人にもし君が、若くして死んだら、助けてやって欲しいと頼まれたからなんだ」


「!」


 頭の中で考えている事に対する、答えが返ってきた。


「考えている事が、分かるのか」


 そう問いかけると。


「そうだね、君たちで言う神みたいなものだからね」


 そう返ってきた。

 神、そう言われて納得した、何もないところにいきなり現れるなんて人に出来る訳がない。

 だが、俺が死んだまだ受け入れられない、まだやりたい事も沢山あった。

 じいさんとばあさんに何も返せてない、自然と涙が出てきた。


「うぅぅぅ」


 黒髪の女、雪が抱き締め頭を撫でてくる、何故か安心してしまい10分ほど泣いてしまった


「グスッすみません、もう大丈夫です」


 流石に、16歳にもなって人前で泣くのは、恥ずかしかった。


「大丈夫よ、悲しくて泣くのは人として、当たり前のことよ」


 雪の気遣いがありがたい


「落ち着いたところで、そろそろ君の質問に答えようと思うんだけど、いいかな」


 太一が言う

 俺は異論は無いので頷く


「まず、久しぶりと言ったのは、とある人に見守って欲しいと頼まれたからだね、まぁボク達は地上に干渉出来ないから、ほんとに見てるだけなんだけど、だから何となく会ったことがあるような気がしてさ、だから気にしなくていいよ」


 うーん、なんか違和感があるけどまぁいいか

 一方的に知っている親戚のおじさんみたいな感じかな?


「それで、俺がここに連れてこられた理由は、なんなんですか?とある人が俺を助けて欲しいとか言ってましたけど、誰なんですか?」

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