異世界へ
半額シール
プロローグ
プロローグ1
「フッ!フッ!フッ!」
俺の名前は山田太郎、実家の道場で格闘技の型の練習をしている。
「精が出るな、だがやりすぎも良くないぞ、太郎」
「!」
鍛錬に集中して、気がつかなかったが、道場の入り口に一人の老人が立っていた、老人と言っても、
道着越しからも分かる分厚い筋肉、身体中から溢れる覇気、到底、今年で70歳になるとは思えない体つき。この道場の師範である山田重蔵がいた。
「じいちゃんか、驚かせないでよ」
「たわけが、朝から晩まで鍛錬鍛錬、少しは高校生らしく、女の子とデートとかなんかないのか、夏休みなんだぞ、わしにひ孫を見せようとは思わないのか」
「ひ孫って俺まだ16だぞ、ボケたのかじいちゃんそれに、俺に女友達はいないぞ」
自分で言ってて悲しくなってきた。
「む〜」
重蔵が唸る
「それにしても、もーこんな時間か」
太郎は道場にある壁掛け時計を見てつぶやく
時計の針は18時を指していた、鍛錬を始めたのが朝の6時、12時間、鍛錬してることになる。
「・・・確かにやりすぎたか、腹も減ったし終わりにするか」
「今、ばーさんが飯を作ってる、道場の掃除をしたら、行くぞ」
じいさんと、二人で掃除を終わらせ、リビングに行くと、テーブルには俺の好物である、ハンバーグがあった。嬉しい
俺と、じいさん、ばあさん、で食事をとる。
俺の父と母は、俺が生まれてすぐに交通事故で死んでしまったらしい、そして父方の祖父母が、俺を引き取ってくれた。
「美味しいかい?」
重蔵の妻である山田トメが、笑顔で聞いてくる。
「美味しいよ、ばあちゃんありがとう」
笑顔で俺も答える。
「それにしても、鍛錬ばっかしてないで、遊びにでも行ったら?16歳なんだから、恋愛の一つでもしないと」
「うぐぅ、じいちゃんにも言われたけど、女友達はいないし、気になる子もいないからな〜」
俺だって、華の高校生、エッチなことだって興味深々だ、エロ本だってベットの下に隠してるし、
彼女だって欲しい、けど今は、鍛錬をして心と体を完璧にしたい。
「まあ、そー言うならいいわ、ベットの下にエッチな本もあったから、女の子に興味はあるみたいだし」
「えっ」
ニコニコしながらそんなことを言うばあちゃん、
「なんだ、男色じゃなかったか、よかったわい」
「えっ」
ニヤニヤしながらそんなことを言うじいちゃん、
残りの、ハンバーグは味がしなかったり、グスン
心を完璧にするには、まだまだ時間がかかりそう。
次の日の朝、じいちゃんから夏祭りで使う屋台の準備の手伝いをして欲しいと言われたので、鍛錬は中止だ、歩いて屋台を建てる神社に到着したが誰もいない、じいちゃんはまだ来てないようだ。
「それにしても、久々にこの神社に来たな」
去年の夏祭り以来だ、そもそも神社なんて行事がない限り来ない、じいちゃんが来るまでちょっと休もうと、日陰になっているところに座ろうとしたら。
神社が輝き出した。
「くっ眩しい、なんだ!」
目を覆い隠しながら叫ぶ。
輝きが収まるとそこには、直径20メートルほどのクレーターがあった。
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