超古代文明

 金髪碧眼の美少女は、腰に手を当てて非常にお怒りだ。

 俺は、こんな美少女を怒らせるような甲斐性は無い。


 「ええと、何の事で?」

 「あんたが親子なんか作ったから、虐待が起こるのよ!あんたが酷い運命を課したから人類が苦しんでるんだわ!」


 すごいデカイ話が来た。


 「いや、そもそも人違い、神違いか?俺、そんな大層な人間?じゃないから。」

 「そうかしら?」

 美少女は、近づいて来てマナトの顔を覗き込む。

 「そうねえ。本物はもっと格好良かったような…」

 「失敬な。」


 「まあ、いいわ。」

 全然良くない。

 美少女だからって何でも許されると思ったら大間違いだ。

 ここは大人としてビシッと言ってやろう。


 「只の人間の俺が言うのもなんだけど、親子じゃなかったらもっと酷くなったんじゃないか?誰が自分の子供より他人の子供を大事にしようと思う?下手したら、成長する迄生きられない。まだ、自分の腹を痛めたって母性本能があるからさ。後、運命って、一人一人の細かい罪を神やらが全部記憶してんの?俺なんか、昨日の晩飯だってうろ覚えなのに。全部神のせいって無理があるだろ。」


 美少女は顎に手を当てて、じっと考え込む。

 「…それもそうね…」

 ひたとマナトを見詰める。

 心なしか、その視線に熱を帯びているような、そうじゃないような。

 大人っぽく見えるけど、何歳なんだろう、この子。


 「私、貴方に言わなければいけない事があるの。」

 何だろう。

 どうしてそんなに、恥ずかしそうに俯いて、モジモジしているのかな?


 「超古代文明を作ったのは、私なの。」

 「…」


 さらに、デカイ話来た。

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