背中の入れ墨

興梠司

第1話

歌舞伎町に産まれた、育ったものの流儀がある。

売られた喧嘩は買う、買った喧嘩には負けない。

俺は歌舞伎で一番の武闘派、原田龍寺と呼ばれている。

歌舞伎町で龍寺を知らないものはいない

日本全国から原田を見にくるものがて耐えなかった、5年前までは


「りゅうさん7番卓さんラーメンだよ、チャーシュー麺じゃないよ」

ラーメン屋の使えない店番が5年後の原田龍寺だ。

歌舞伎町にあった、原田の組織は東京オリンピックの

手入れをくらい、組が消滅ししまった。


原田を拾ってくれたのは30年前からやってるラーメン屋の女将だった、ヤクザ時代から贔屓にしていて、そのよしみで雇ってみたものの、使い物にならない。

30年間任侠道で活躍していた人間はラーメン一つの注文もとれない。


「りゅうさん、歌舞伎町のクレハラス809に配達してくんな」

「女将さんあそこは山岸組の事務所でしょ、うちはヤクザと取引しないんでしょ」

「何言ってるの、あそこは立派な不動産だよ、早く行ってき、麺伸びちゃうから」


原田はいやいやとクレハラスに向かう。クレハラス809は表向きは不動産やだが実在は山岸組で社長の山岸剣は山岸組の組長でもあり、原田の弟分でもある。


原田がヤクザから足を洗おうとしっとき、一番にとめたのが山岸だった。山岸は一ヶ月に一回原田の所に顔をだし、「任侠道に戻らないか」という話をする。

原田は今どき任侠とはなにかがわからなくなっていた、弱いものを痛めつけ。弱いものから金をしめるのは任侠がやることではない。暴力団がやることだと原田はおもってるし、そう思っている原田のことが山岸は欲しかった。


原田は渋々山岸のところへラーメンを運ぶ、原田がクレラハウスの入ると

若手が「カチコミだー」と騒ぎ出す。ラーメンを運びに来ただけなのに若い衆

に囲まれる、原田の血が騒ぎおかもちを起き6人の若い衆を殴り倒した。


原田はやってしまったとヘコむ、山岸が社長室から笑顔で出てくる。

「おじきやっちゃいましたね」

「お前の仕込みだろ」

「はい」と笑顔で返す。

原田は山岸もやってしまおうかと思ったが、心を落ち着かせ

おかもちを持って社長室に入っていった。


社長室に入ると山岸含め5人が頭を下げ「戻ってきてください」

と頭を下げる。原田はまたかと思ったがいつまでもラーメン屋を

続けられるのかという問題もあった。


原田は暴力団になるつもりはなかった、原田はくさっても

任侠人だとおもっている、任侠とは弱い者を助け強い者をくじき、義のためならば命も惜しまないといった気性に富むこと。おとこ気。だとおもっている。


山岸の団体ならまだそれが残っている、山岸の組でなら世話になってもいいと思っている。

「おじき、組持ちませんか?

「俺がか?」

「今更俺の下にはつけないでしょ」

原田は黙る、山岸の下についてもいいと思った部分もあったが

プライドが許さない部分もあった。

山岸はそこに気づいてる、25年にわたって付き合った中だ。

「わかった、頼むよ」と山岸に頭を下げる。

「任せてください、でも一個だけ条件があります」

「条件?」

「ラーメン屋は続けてください」


山岸曰く。このご時世に新しい組織を作るのは骨がおれるという、ラーメン屋をやりながら小さい組織として動きでかくしていった方が警察の目を霞ませられるという。

山岸の話も一理あり、原田は納得し、任侠団体を立ち上げることになった。


この絵を描いたのは全てラーメン屋の女将だった。任侠団体に戻りたいと思ってる原田の思いを組んで、女将が山岸に相談していた。女将のラーメン屋は今地元の暴力団組織に地上げをくらっていた、今原田の存在がラーメン屋には必要だった。

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背中の入れ墨 興梠司 @asahina0606

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