第5話幼少期②

うるさい兄弟をまいて森に来た。この世界には魔物と言われる生物がいる。普通の動物と違って魔物は心臓近くに魔石がある。魔石は行商人などに売れば金になる。


母親には秘密だがこうして森に来て魔物を倒して魔石と魔物の肉を手に入れている。村の周りには強い魔物がいないからあまりいい稼ぎではないがな。


『グギャグギャ!』


いいかもが来たな。こいつはリトルバードという魔物だ。見た目はニワトリに似ているが牙があって肉食な魔物だ。こいつの肉は鶏肉に似ているか母親に魔物の肉だとバレにくい。今日は着いているな。


体にマナを循環させて“身体強化”をつける。足に力を入れて一気に加速して首を切る。木刀であっても身体強化をつければ簡単に首が落ちる。


簡単に血抜きをして内蔵は捨て魔石をとる。3センチほどの魔石だ。この大きさで銀貨2枚といったところだ。普通に働いて稼ぐよりも割がいい仕事である。


今日はこれくらいして家に帰るか。そろそろ母親が帰ってくる頃だ。


家に帰ると既に母親は帰宅していた。


「おかえり、リッカ!どこに行ってたの?」


「教会に行ってた。ご飯はできてる。」


「そうなのね。ご飯ありがとう。パンを買ってきたから夕飯にしましょう。」


森に行っていたことを言うと心配をかけてしまう。ただでさえ母親は仕事で忙しいのに他のことに気をもんで欲しくない。


「今日は貯めていたお金で鳥肉を買ってきた。明日にでも食べよう。」


「また貯めたお金で食材を買ってきてくれたの?自分の欲しいものを買っていいのよ?」


「鶏肉が食べたかったから。」


「…ありがとう、リッカ。」


母親はすまなさそうな、嬉しそうな顔で言ってきた。…そのうち森でとってきたと言えるようになりたい。


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