第1話 花道華憐と憂鬱
ヤッホー!
皆さんこんにちは!
花の現役JKの
名前の由来は産まれた時がめっちゃ可愛いかったかららしい
どうせあの父親のことだ。
適当に付けたのだろう。クソが
おっと失礼いたしました。
お見苦しいところを見せてしまった。
まぁ、そんな私だが今人生に一度あるかないかの選択肢が迫ってきてる。
それは私が乗ってる通勤電車でいつも通りに登校しようとしたところ、目の前で美少女というには少し大きいが美女というには少し幼い女性が痴漢されているではないか。
世間一般で言えばA級いや、S級だろう。
そんな美女?美少女?
ええい、面倒くさい。
これから美しい女性と呼ぼう。
彼女が
どうしよう?
周りのおっさんたちは喜んでいるけど当の本人は凄く辛そう。
う~んどうしよう?
こういう天から二物、三物、何物も与えられて人生
う~んどうしよう?
いやでもこれを許すと私まであんな目を向けられ実行されそうだしな……
うーん想像しただけで寒気と鳥肌がたった。
よし不快だ。
この機に一掃しよう。
周りの愚民どもが仲間の場合があるから暴力でいいだろう。
原始的でわかりやすくていい。
馬鹿でもどちらが上かよくわかるし何より一番楽だし見せしめにもなる。
丁度彼女に入れようとしてまる出しだし。
スマホを録画モードにして制服の胸ポケットに入れる。
一応、念の為反対側にある内ポケットにボイスレコーダーを録音にして入れて、手元にもう一台別のスマホを見せつけるように録画しながら近づく。
「ねぇ、おじさん今やってることすぐやめないとこれ警察に突き出すよ。それでもいいならどうぞご自由に続けてください。山元さん」
私はあのnonsenseなおじさんの名前を呼ぶ。
とっても驚いた顔をしてる。
わかりやすいな。
これで社会生きていけんの?
「っ、なっ、なんで、俺の名前を知ってるんだ。」
はぁ、このおっさんちょろすぎ。
これを無視すれば
カマかけただけだよ。
ホントにこのおっさん社会でどうやって生きているのか不思議だわ。
もしかしてだけど、社会不適合者かな?
それはないかスーツ着てるし……
メタボリックシンドロームなのか腹がズボンに乗っかってるけど。
まぁそれは置いといて……
「なんでって、そりゃあ。おっさんが寝てるときに名札掲げたままだったからですよ。」
私は至極当然なことを言った。
「まぁ、そんなのどうでもいいんで、早く決めてください。さっさとレイプしてこの動画を突き出されるか、やめて二度と関わらないことを誓うか、二つに一つです。どちらの選択肢をとっても私は何も手助けしないですけど」
「ふ、ふん。そんなん知るか。第一その動画がフェイクかもしれないしホントに撮ってるか怪しいじゃないか。このまま続けさせてもらう」
動画を撮ってないかを確認してくるあたりまだ、脳は生きてるらしい。
でも、馬鹿じゃないの?
こんな所で実は
頭湧いてんじゃねぇの?
「はぁ~、そこまで言うなら確認します?もちろん本物ですよ」
そこで私は録画を停止する。
「はぁ、早くしろ。こちとら忙しいんだよ。てめぇみてぇな愚図に構ってるほどこちとら暇じゃないんだわさっさと選べよ。そこにいるやつのこと犯すか、それともビビッてやめんのか?どっちにしろこの動画はSNSと警察にあげるのは確実だ。が、お前がどっちにするかはお前の自由だ。早くしろ。」
私がどすのきいた声で言うと男はビビッたようだがそれでも犯そうとするのはやめなかった。
はぁ、これだからクズは困る。
だがその意気やあっぱれ
一思いにやってやろう
丁度駅に着く。
彼女と一緒に出れば問題ないだろ。
「おい、おっさんこっち向け。私からの
そう言ってこっちに向いたおっさんの汚らわしい勃起した下半身に思いっきりけりをくれてやった。
私は男じゃないからわからないが生で食らったら
Mだったら潰してやろう。
喜びに打ち震えて声も出ないはずだ。
おっさんは喜べて、女性は今後そのおっさんに襲われる可能性が低くなるから
残念ながらそのおっさんは選ばれたMではなかったようで痛さのあまり悶絶していた。
車内で痛さのあまり股間を抑えて悶絶しながら転げまわる様は滑稽だった。
だが足が汚くなったので洗わなければならない。
はぁ、本当に憂鬱だ。
「あ、あのぉ~、名前教えてもらってもいいですか?」
しばらく彼女を連れて歩いていると声がかかり驚いた。
てっきりあの私の姿に恐れ戦いて声が出ないものだと勝手に思い込んでいた。
いやはや、世の中広いもんだ。
これからは私の思い込みで決めるのはよそう。
「あ、あ~。私は花道華憐だ。花道の花道に、憐れむ方の華憐だ。簡単だろ。」
私がそうぶっきらぼうに答えると彼女は私の名前を忘れないようにか小さい声で連呼した。
この時この姿が妙に記憶に残ったのは些細なことだろう。
「あ、そうだ。これやるよ」
そう言って私は手元で撮影していた動画をスマホごと彼女に渡した。
「えっ、スマホごとですか?でも、もしもの時貴方はどうするんですか?」
こうも純粋な疑問をぶつけられるとこちらとしても隠し撮りしていたのが言いづらくなるのでやめてほしい。
「大丈夫だよ。ほらこっちにももう一台あるし。それは君にあげるよ。捨てるなりデータを抜き取るなり、とっとくなり好きにしていいよ。勿論売りさばくのも自由だ。」
そういうと彼女はちょっと嬉しそうな顔を浮かべた後不機嫌そうに顔を膨らました。
だからこういうのはやめてほしい。
私はラブコメを読むのは好きだが、リアルは嫌いだ。
過去の一件以来苦手になった。
それに私は鈍感系主人公じゃない。
好意を持ってくれるのはうれしいがこういった感情は困る。
吐き気がする。
気持ち悪い。
早く立ち去りたい。
そういった負の感情があふれ出す中、私は精一杯作り笑顔浮かべ「じゃぁ」と言って立ち去った。
「はぁ、早く帰って休みたい。」
それが私の中の本音だ。
面倒ごとはもうこりごり。
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