2年生 ミネストローネ

みんなはクラスにすきな人っている??

ふふふ、わたしはね、あのね…



「みっちゃんは、すきな人いる?」

「えー、ぜったいにひみつだよ?あのね、せいやくんがすき…ひなちゃんは?」

「わたしはたくみくん!クラスでいちばんかっこいいもん!」

「せいやくんもかっこいいよ!でもたくみくんもかっこいいよね!」

「あのね、ここだけのひみつなんだけどね、学校のきゅうしょくのミネストローネに入ってるアルファベットのやつで、すきな人のなまえとじぶんのなまえが作れたら、りょう思いになれるんだって!」

「わたしもそのおまじない聞いたことあるよ!でもよそうときにえらんじゃだめなんだよね…」


4時間目がおわって、つぎはまちにまったきゅうしょくの時間!わたしもみっちゃんもきゅうしょく当番じゃないから、いっしょにアルファベットで名前を書いてみる。

「HINAとTAKUMI!できたー!」

「MITUKIとSEIYA…これであってるかな?」

「うん、だいじょうぶだよ!わたしのしたじき、ローマ字表だからかくにんしていいよ!」


きゅうしょくをとりにみっちゃんとならぶ。今日はミネストローネとあげパンの日だ。ミネストローネはりょうがきまってないからすこし多めによそってもらってもいいはず!

「はなちゃん、ミネストローネ多めがいいなー」

「わたしもー!」

「ふふ、2人ともあのおまじないをためしたいんでしょ。おーけー!アルファベットはえらんであげられないけど、いっぱいいれておくね!」

「わーい!ありがとうはなちゃん!」

「ありがとう!」


みんながせきについたところで、日直の子が前に出ていく。

「今日は、みんな大すき、ミネストローネとあげパンです。おいしいきゅうしょくにかんしゃして食べましょう。手を合わせてください、いただきます」

「「いただきます!!」」



ミネストローネの中に2人分の名前があったかどうかは、彼女たちだけの秘密…

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