始まりの紡ぎ 第一章
第2話 説明もなく飛ばされた!何か使命とかって… あの…神様?
どうもこんにちは、俺です。
皆さんは死んだあとどうなると思いますか?
地獄に行く、天国に行く、閻魔に裁かれる。
色々あると思います、俺は神に会った、はずです。
真っ白で何も置かれていない部屋で目が覚めた。
その部屋はただただ広かった、何も置かれてないから広く感じたなんてレベルではなく、もはや部屋ではないのではないかと思うくらい広かった。
頭がボーとしていてよく覚えていない部分が多いが、その部屋で神を名乗る人物にこう声をかけられた。
「あなたには異世界に転生する権利があります」
こんなことを急に言われたものだから俺は返事を返すことが出来なかった。
「私は生命の神シアナ。あなたにはアインダルと言う世界に転生していただきます」
どこかで聞いたことのあるようなフレーズだった。
一つだけ違うところといえば、
「それではあちらでの生活、楽しんでくださいね」
なんの説明もなかった。
1日目
そして視界が真っ暗になって今にいたるという訳だ。
不思議だね。
ずっと視界が暗いまま変わらない。
何もすることがない、つまらない。
手を動かそうとしても動かないし声を出そうとしても出ない。
もしかしてこれ、赤子になった?
やべぇ、暇つぶしできることがねぇ。
そんなことを考えているうちに眠くなって寝てしまった。
2日目
目が覚めると天井が見えた、近くに人の気配はしない。
おそらく今乗っているのはベットだろう。
昨日から何も食べていないからかお腹が空いてきた、赤子に戻ったからなのか我慢ができずオギャーオギャーと大声で泣いてしまう。
恥ずかしくはなかった、今はこうするほうが良いと理解しているからなのだろうか。
そしてオギャーオギャーと泣き続けていると、トタトタと足音が聞こえてドアが開いた。
ドアからは女の人が入ってきた、慣れた手付きで俺を抱き上げると、乳を飲ませてくれた。
なんの違和感もなく恥ずかしくもなく、これが普通のことだと感じた。
あとから知ったことだがこのとき抱き上げてくれた人が俺の母親だった。
お母さんは俺にご飯をくれ、とても優しくこう話しかけてきた。
「いっぱい食べて大きくなるのよ、シュベルト」
この声を聞いていると、なぜか安心して寝てしまった。
3日目
また目が覚めると部屋が明るくなっていた、朝になったのだろう。
何か特筆することもなく、昨日と同じ一日だった。
4日目
昨日と同じ、つまらない。
5日目
何も変わりはない。
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