休憩その3
「ぐうちゃん…」
「くぅ~ん…」
最近、ぐったりする事が多くなっていた。
起床も、なかなか遅く、前の日の夜はいつも22時に就寝し、昼近くまで寝るようになっていた。
どこか悪いのかと思い、かかりつけの病院に連れて来た。
検査中は、嫌な予感しかしなかった。
※
「
「はい…」
受付に呼ばれた。
朝歌は沈んでいた為、俺が会計を済ませた。
朝歌の隣に腰掛ける。
「朝歌、帰るぞ」
「うん…」
朝歌に抱っこされているぐうは、ぐっすりと眠っていた。
※
余命宣告を告げられた。
長くて6ヶ月だそうだ。
まだこれからなのに…、と先生は神妙な顔で言っていた。
しっかりと治療をするともう少し長く生きられると言っていたが、俺と朝歌は、ツラそうなぐうを見たくない為、静かに過ごすことを選択した。
痛み止めの薬などをもらって帰った。
「朝歌…」
「灯夜君…」
涙目の朝歌に、なんと声をかければ良いのか。
「うぅっ…」
朝歌を優しく抱き締めた。
この涙を悲しみを共有し、受け止めることしか出来なかった。
これから、静かに、ぐうと最後まで一緒にいよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます