相談事その3ー3

「うわぁ…!」

「おぉ…!」


 清水しみずさんが届けてくれた自慢の野菜。

 人参、じゃがいも、キャベツ、アスパラがたっぷり。

 今回はお礼とのことで、プレゼントして下さった。


「うちの野菜で、美味しい料理を提供して下さい!」

「「ありがとうございます!」」


 いやぁ…大事に使おう。


「あの後、会社に言ったら、1年かけて引き継ぎするなら…と言うことで、来年3月で辞めることにしました」

「そっかぁ!」

「親に話したら、継いでくれるのかー!って、喜んでくれました」

「良かったですね」


 ここまでは順調だな。


「彼女さんとは?」

「彼女にちゃんと話したら、驚いてはいましたけど、ついて行くって言ってくれました」

「そっかそっかぁ!」


 解決して本当に良かった。


「1年かけて、いろいろ準備ですね!」

「はい!頑張ります!」


 良い笑顔だ。

 あっ、そうだそうだ。


「清水さん、後でで良いんで、畑について教えて欲しいです」

「良いですよ!」

「土から、いろいろ教えて頂ければ助かります」

「喜んで!」


 良かった…。

 畑で自家製で栽培出来れば、節約になるし、楽しいだろうし。


「あと、不格好な野菜で良いんで、送って欲しいです」

「それは助かります!廃棄よりは良いんで、安くしますね!」

「ありがとうございます」


 しばらくは、野菜には困らないな。


「それじゃ、また!」

「また来て下さいねー!」

「お待ちしてます」


 清水さんは爽やかな笑顔で、帰って行った。


「野菜、楽しみだな」

「美味しそう!ちょっとだけ家に持ち帰ろうよ!」

「ちょっとだけな」

「やった♪」


 この後、お客様に提供したら、「今日の野菜は美味い」と、舌の肥えた常連客に言われて、こっそりガッツポーズをした。


 清水さん、ありがとう!

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