記念SS&特別企画



 いつもお読みいただきありがとうございます。作者の心音ゆるりでございます。

 私事ではございますが、別作品でめでたく本日小説家デビューすることとなりました!


 というわけで、こちらの読者のみなさまにも喜びをおすそ分け!


 記念ショートストーリー【小日向さんのマッサージ】。

 そして特別企画――【小日向さんにチャットを送れるキャンペーン】を実施いたします!


 企画に関しては物語の最後に詳しくご説明しますので、まずはショートストーリーをどうぞ。




記念SS【小日向さんのマッサージ】



 小日向が俺の家にやって来て、二人で試験対策の勉強していたときのこと。


 景一と冴島の二人は体育祭の実行委員でこの勉強会には参加していないため、現在自宅にクラスの女子が一人でやってきているという色々と危険な状態だ。主に俺の理性的に。


 女子苦手なのはどうしたって感じだけども、相手は口数が少ないどころか、一切声を発しない小日向である。なんの苦痛もない。


 そもそもこの愛らしい容姿と仕草の小日向を嫌いになれる人間なんて、この世に存在しているのだろうか? もしいるとしたなら、そいつはきっと悪人か何かだろう。


「――んっ、くはぁああ……」


 二人で勉強を開始してから、およそ二時間弱が経過した。


 そろそろ七時になりそうだし、今日の勉強はここまでにしたほうがいいだろう。あまり長時間勉強しても効率が良くないかもしれないし、小日向の家族に心配をかけてしまうかもしれないし。


 俺は首を回してゴキゴキと関節を鳴らし、凝り固まった筋肉をほぐすように背伸びをする。そんなことをしていると、小日向も開いていた教科書を閉じ、俺の真似をするように首をコテコテと倒しはじめた。なんだかオモチャみたいな動きで可愛い。


「小日向も肩がこったのか?」


 苦笑しながら問いかけてみると、小日向はじっと俺の顔を見上げたのち、ぶんぶんと首を横に振る。どうやらただ俺の真似をしたかっただけのようだ。


 それから小日向は何を思ったのか、ふすふすと息を吐くと、立ち上がって俺の背後へと移動する。どうしたんだろうかと首だけ捻って小日向を見ようとしたところ、両の肩をトントンと叩かれた。


「お、おぉ……! 肩たたきかぁ」


 なんと小日向が始めたのは肩たたきである。


 一定のリズムでトントントントン――小日向らしい軽い物ではあるけれど、気持ちがいいことには間違いないし、何よりも「小日向が肩たたきをしている」という事実だけでもう癒しの成分が尋常ではない。


「小日向も頑張ったんだから、気にしなくていいんだぞ~」


 目を閉じて肩に意識を集中させたままそう言ってみるが、小日向の肩たたきは止まらない。それから一、二分が経過して肩たたきが止まったので、目を開けてみると、小日向の顔がすぐ真横にあった。


「ど、どうした小日向?」


 彼女は俺の背後に立ったまま、覗き込むように俺の顔を見ていたのだ。それから彼女はポケットからスマホを取りだし、ポチポチと何かを入力する。


 提示された画面を確認してみると、そこには「気持ちいい?」という疑問文が書かれていた。


「あぁ、めちゃくちゃ気持ちよかったよ。ありがとな」


 てっきりもう終わりかと思ってそう言ったのだが、小日向は気合が入ったかのようにふすふすと鼻から息を吐くと、もう一度肩たたきを再開。しかも先ほどまでの肩たたきだけにはとどまらず、バリエーション豊かなマッサージへと変化した。


 肩、首、背中、二の腕などなど、叩くだけではなく揉んでみたり、押してみたりと色々なマッサージをし始めたのだ。どれもこれも弱い力なのだが、たぶん小日向効果の一種なのだろう――とても幸せ――じゃなくて気持ちよかった。


 ただ一つ、精神的にとてもきつかったのが……


「こ、小日向? それはやりづらくないか?」


 小日向が自分の両肘を使って、グニグニと俺の肩を押してきたのである。

 マッサージとしては気持ちいいのだ。しかし、体勢にやや――いや、かなり問題がある。


 ――手を使うのと肘を使うのでは、俺と小日向の距離感が違うのだ。


 なんというか、その……小日向の身体の一部が俺の後頭部にふにふにと当たっているのである。間違っても「当たってるぜ小日向、うへへ」なんて俺が言うことはないし、その事実を指摘する度胸も俺は持ち合わせていないので、「やりづらくない?」とやんわり言ってみたのだが、残念ながら効果はない。


 むしろ「大丈夫だよ」とでも言うように、より一層その肘を使ったマッサージに気合が入ってしまった。比例して、俺の精神に加わるダメージも増加する。


 ……はたしてこれは天国なのか、それとも地獄なのか……判断が難しいところだな。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆



【小日向さんにチャットを送れるキャンペーン】


 お遊びのネタです!笑

 コメントで『to小日向』と前に書いていただければ、質問でもなんでも、その文に対し小日向さんからみなさんに一言二言の返信が届きます! お一人様一回まで!

 注意事項としては、カクヨムさんのガイドラインに抵触するような性的、暴力的表現はご遠慮ください。というか小日向さんにそんなチャットを送ったらいけませんよ!

 お遊びなので、どうぞお気軽にコメントしてください~


※こちらの企画は2022年4月30を持ちまして修了いたしました。


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