45ページ目.友人と海
意外だった。
イベントが終わった翌日の朝、順位が確定(
(イベントお疲れ様。結果、残念だったね。ごめん、あんまり力になれなくて。次また同じようなイベントで頑張ろうよ)
けっこう早く阿舞野さんから返事が届いた。
(おー、励ましありがと!)
(ってかあの面子で2位なんて、アタシ、マジすごくない!?)
文面を見る感じ、負けたのに阿舞野さんはケロッとしてる感じだった。
立ち直りが早いのか、それとも内心は落ち込んでるけど無理をしてるのか。
(うん、すごいと思う)
オレはそう返した。
(ってか、ゆらっち、配信見てくれてたんだ! それの方が超嬉しいんだけど!)
阿舞野さんはオレがイベントを観てなかったと思ってたらしい。
たしかに阿舞野さんは、オレにふわりちゃんとの共演配信は観てと言ったけど、自分のイベントの配信を観て欲しいとは言わなかった。
(そりゃ観るだろ)
オレは返す。
(マジか、ありがと!!)
(それよりさ、夏休み終わる前にもう一発、遊びに行かない?)
阿舞野さんからデートの誘い。
なんか陰キャのオレが女子と遊びに行くの、ふつうになってきた。
まあ、楽しいっちゃ楽しいけど。
(別にいいけど、どこ行くのさ?)
オレは尋ねる。
(やっぱり夏といったら、海っしょ! ゆらっちと買いに行った水着もあることだし?)
(あの水着、撮影だけじゃもったいないじゃん?)
海か。
友達と海なんか行ったことないから、オレは水着を持ってない。
さすがにスクール水着で行くわけにいかないだろう。
急いで買いに行かなきゃ。
それにしてもけっこう人付き合いってお金かかるものなんだな。
オレは今まで漫画を描くことに関してしかお金を使ってこなかったから。
(ふわりちゃんにはもう言った?)
オレはてっきり夏祭りのメンバーで行くものだと思っていた。
(海は、ゆらっちとアタシの二人で行こうよ!)
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