第十話 アライさんなら、ダイオウセルリアン、行けるよな?

ニコニコ動画を見ていると、チョーSの探検隊からアライさんに討伐の依頼が入った。

アクシマとかいう田舎にチョーデカイセルリアンが出たから退治して欲しいんだってさ。いつも蜂の巣駆除してるし、害虫駆除は得意分野なのだ。早速準備をしてパークセントラルの港から船に乗ると2時間以上?3時間未満?で現場に到着。

アクシマに着くと色黒のフレンズがアライさんを迎えた。最近色黒のフレンズをよく見る気がするぜ。


「アライさん、よく来てくれた。私は守護けもののヤタガラスだ。」


「どうも、害虫駆除の専門家のアライさんなのだ。お任せしてほしいのだ。」


マジかよ。カラスのフレンズにしか見えないけどあの守護けものなのかよ。アライさんはセイリュウ以外の守護けもの?に会ったことはないからレアだぜ。


それはさておき、挨拶を済ますと今のアクシマの状況とこれから戦うセルリアンについて説明してくれた。緑髪のパークガイドはチョーSだから「緊急事態です!あなたの力を貸してください!」とか言って敵の前に送り出すだけだけど、流石守護けものだなぁ。


話によると今この島はサンドスターの輝きが完全になくなっていて岩だらけの島になってい しまったのだ。サンドスターに自然を作る力なんてあったのかよ、なんでもアリなのだな。


そして、その輝きを奪った犯人が地下深くにいる巨大セルリアン"ダイオウ"だそうだ。無数の触手を出して地中から獲物を探すセルリアンだ。そんな激エロセルリアンなのだが、アクシマだけでなくキョウシュウにも現れたらしい。

チョーSだな。

あの探検隊もダイオウ2体を相手するのは辛いらしくアライさんに依頼が来たという訳だ。


「大体分かったのだ。で、そのダイオウというのはただのデカくて地下にいるセルリアンなのだ?アライさんだけで倒せるのだ?」


アライさんは聞いてみる。相手によっては防護服や合ドラが必要になるからだ。


「アライさんだけでは無理だろうな。奴がいるのは洞窟の奥深く、脆い。アライさんのテクでもたどり着くのは不可能だ。だが安心してほしい、穴を潜る専門家を呼んでいる。余も全力でサポートするから怪獣と戦うみたいに全力全開で暴れてくれ。」


「専門家?」


「そうだ。そろそろ来るはずだぞ。」


そう言うと同時に遠くの方から声が聞こえてくる。アライ、さん?アライさんの名前を呼んでいるようだ。


「アライさん!本物だ!アライさああん!」


「カラカル待って!アライさんガチ勢だからって置いてかないで!!」


ゆっくりしないスピードで2人のフレンズがこちらに走ってきた。ブラッザグエノンは知っているけど隣にいる耳毛の長いフレンズは何なのだ?アライさんがフリーズしているとその耳毛のフレンズが話しかけてきた、猛烈に。


「あなたがアライさんね。私カラカル、アライさんの大ファンなんです。アライさんの尻尾を貰った時からその、アライさん好きのマニアになってしまって...良ければサインを」


「ちょっ、サインなんてしてる場合じゃ、ヤタガラスも何か言ってやるのだ。?、ヤタガラスさん?」


「すまない、私にもサインをくれないか?」


マジかよ。ヤタガラスはアライ好きのプロ級隠れマニアだった。これがアライさん尻尾効果。

仕方ないから書いてやると海から何かが上がってくる。サーフ系のフレンズがと思ってみると何とソイツは頭がカツオ、体がビルダーのカツオ人間だった。カツオ人間を拉致した事のあるおっさんの話によるとカツオ人間の口から吐くゲロはターミネーターのビームより強いのだそうだ。これは連れて行くしか無い!3000円とアライさんの尻尾で買収してカツオ人間ゲットなのだ。


アクシマに詳しいブラッザグエノンと洞窟に強いらしいカラカルに案内されカツオ人間を持ったアライさんはクソボロい洞窟の入り口に到着。クソボロい洞窟はところどころにドジョウが通った後のような穴が開いている。あれは何?


「あれはセルリアンが開けた穴だ。触手を容赦なく伸ばすからおかげで洞窟はクソボロだ。」


「本当にこの中に入るのだ?セルリアンを倒す前に落盤で死にたくないのだ。」


「安心してくれ、私の結界で補強しておくから全力で暴れてやってくれ。」


「それは心強いのだ。」


そしてカツオ人間を担いだアライはカラカルの案内で洞窟を進んだ。カラカルはYouTuberをしていて良くマインクラフトをプレイするので洞窟に強いらしい。ゲームだけで洞窟を知るなんて実はすごいフレンズだったりするのかもね(笑)

1時間以上洞窟プレイを楽しむとカラカルが指を指す。その先にはめちゃくちゃに広い空間とそれを塞ぐ赤目で睨みつけてくるクソデカセルリアン、ダイオウだ!姿を見た瞬間、ダイオウが無数の触手をアライさん達に向かわせてきた。


「アライさん、本体は任せるわ。触手の雑魚はこのカラカルヌンチャクでちゃちゃっとやっつけちゃうから、昨日寿司食べたから無敵だわ。」


「爪使わないのか...まぁいいのだ、ダイオウはこのカツオ人間とアライさんで駆除するのだ。」


アライさんが触手プレイを回避しながら奴の懐に入って行く。洞窟を塞ぐように居座っているので弱点の石が見えない。これじゃアライさんのマジカルウォーターハンドの水流で切り刻めない、だがアライさんには秘密兵器、カツオ人間がある。セルリアンの体をビームで吹き飛ばして内側から石を探してやるのだ。


「行け!カツオ人間!ハイドロポンプ!!」


「グエオォオオオオオオオ!!!」


カツオ人間が口を大きく開くと極太のゲロビームをダイオウのガタイに吐き出した。その熱量は凄まじい、炎タイプに強いアライさんが「暑い」と感じるくらいだ。ダイオウに風穴が開くと再生する前にアライさんが入っていく。ダメージを受けすぎた為か反撃してくる様子はない、クソザコナメクジなのだ。

風穴の奥の方まで進むと石が見えた、コイツを刻んで駆除完了だ。その時だ、セルリアンの悪あがきなのかアライさんの周りから触手を生やしてきた、しかし時すでに遅し。


「遅いのだ!マジカルウォーターハンド!微塵切りになっとけえええええええええええええええええええええ!!」


「グオォオオオオォオオオオォオオオオ!!」


パキィイイン!!


セルリアンは爆発四散、サンドスターのキラキラになって死んだ。


駆除完了。後は洞窟を抜けるだけ。

しかし問題が起こる。洞窟が音を立て始めたのだ。


「もしもし、え?結界がヤバイの?それってヤバくない?クレープになっちゃうじゃない。分かったわ、アライさん!!ヤタガラスさんの結界が限界だからもうすぐこのボロ洞窟崩れるって!カツオ回収して出るよ!」


「マジ?分かったのだ!カラカル!」


アライさんは急いでカツオ人間を担ぐとカラカルに続いてクソボロい洞窟を抜け出すとクソボロい洞窟があった場所は激エロサウンドを立てて陥没プレイした。寿司を食べてなかったら危なかったとカラカルが言っていた。寿司ってすごいんだな。


「アライさん、カラカル、カツオ人間、セルリアンは倒せたよな?」


「ウッス、もちろんなのだ。」


アライさんはゲロビームを駆使して見事に駆除したことを伝えると「これでアクシマに緑が戻る。ありがとう、アライさん、報酬は激ヤバにしておくぞ。」と言って安心した表情をしていた。グエノンの姉ちゃんは見たいVtuberのライブがあるから先に帰ったようだった。無事に依頼を終えたアライは船に乗って帰る前に寿司を食べることにした。やっぱ寿司は赤身系のサーモンだよな。卵もうまいけどサーモンなのだ。


ああ、サーモン美味いなぁ。美味い美味い。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る