第四話 セルリアンvsずんだもんvsアライさん
「フェネックと師匠はオーダー、アライさんは厨房、ホワイトサーバルはお皿洗いを頼むのだ!」
「はいよ〜」「了解なのだ」「せいやーっ!」
「アライグマ、準備はバッチリみたいですね」
「会場準備はできたのです。助手もご苦労様なのです。」
今日はジャパリ図書館7周年記念パーティーの日だ。図書館の周りに屋台、ライブステージ、記念グッズ販売ブースが設営された。アライさん達の担当は屋台だったのだがそこで問題が起きた。
「ゆっ!?ここはレイムのお家だよ!ゆっくりしないであまあま置いて消えてね!」
野良ゆっくりがお家宣言していたのだ。
こうなったらゆっくりはなかなか退いてくれない、なので
「マジカルウォーターハンド!バラバラになるのだ!」
アライさんの手から出た水流は龍の形になりゆっくりに襲いかかる!!
「ゆげっ!?」
そのまま野良ゆっくりは絶命、死んだのだ。
それからカニに手を挟まれて痙攣したり、トンビに亀パンを盗まれたり、マムシに噛まれて顔が腫れた犬を励ましたり、乳首をこねくり回したり、博士が助手にドロップキックをされたりしながらアライさんは焼きそばを作り続けた。
それと同時に、フェネックは焼きそばを運んで足を使った。
うどん打ちが得意なアライさんは当然焼きそばの麺も打つことができる。アライさんは麺にはうるさいので自家製麺以外使わないらしいのだ。ツイッターでも製麺について熱く語っていてアライさん界隈では有名人だ。
「アライさん!ポッチャママシやきそば1つちょうだい!」
「ウッス、まかせるのだ!」
「アライさん、肩揉んでくれないかい?」
「おばあさん、マッサージ屋はあっちなのだ!」
「水中ブリッジ焼きそば、売ってるよな?」
「ウッス、まかせるのだ!」
「アライさん、ずんだ入り焼きそばが欲しいのだ!」
「ウッス、まかせるのだ!」
「ハンバーグ定食はあるかい?」
「ジャガーの店に行くのだ。」
「スマイルください!」
「スマイル焼きそば、700円なのだ!」
「すみません!アライさん水ください!」
「ドバーッ!なのだ!」
アライさんに昼休みは無い、ジャパリまんを一瞬で口に放り込みつつアライさんは焼きそばを焼き続けた。
そんな時だった、図書館の方が何やら騒がしくなっている。この間倒したカニでも襲来したのだろうか?
「フェネック、嫌な予感がするのだ。様子を見てくるから店を頼むのだ。」
「ウッス、任せて〜」
「お!?フェネックさんが焼きそばを焼いているぞ!?シュワッチ!シュワッチ!」
「ここで買わねば、無作法というもの...」
店を後にしたアライさんは急いで図書館に向かった。すると博士が吹き飛ばされてきた。
「何事なのだ!?」
「アライ...さん...ですか?ヤバい...のです。
セルリアンが出たのです...」
「セルリアン?会場周りに警備のフレンズがいるんじゃなかったのだ!?」
「イテテ...図書館の地下から湧いたのですよ。
私は応援を呼んでくるので、助手と一緒にセルリアンが図書館から出ないようにしておくのです。できるよな?」
「ウッス、もちろんなのだ。セルリアン如き...」
ドカァアアアン!!
「グオォオオオオオオオ!!!」
「うぎゃああ!なのです!!!」
アライさんがセルリアンを倒しに行こうとしたその時だった。
図書館の外壁が破壊されると同時にボロぞうきんのような助手が吹き飛んできた。
そして中から高さ7メートルくらいはありそうな黒いセルリアンが現れたのだ。人型でサーフ系のイケメンのような見た目をしたセルリアンだ。
「な、何だあれ!?色黒マッチョの巨人が現れたぞ!!?ヒーローショーか!?ウルトラマン?」
「そんなはず無いでち!ウルトラマンにあんな怪獣出てこないでち!」
「あれだ、セルリアンとかいう奴じゃないか?少し前に話題になってたやつだよ。」
「確か人とかフレンズを喰うんだよな...逃げようぜ、やべぇよ」
「「うわああああああああああ!!!!」」
会場はたちまち大パニック、さっきまでの楽しかった空間はもう無いのだ。
そしてセルリアンが走り出すと、近くにいた緑髪の女の子に強烈なパンチを喰らわせた。ウルトラマンが受けたら腹筋ボコボコでKOされそうな威力だ。
「は...ヤバいのだ!助けなきゃ...」
しかし、マズくなったのはセルリアンの方だった。セルリアンの腕が緑色に変色し地面に落ちたのだ。
「この色は、ずんだなのだ!?」
「グオォオオオオ!???」
「ずんだもんは楽しみにしていたのだ。ずんだもんは祭りが大好きなのだ。それなのに...それなのに...セルリアンだかセロリだか知らんが、許さないのだ!!」
あれはずんだもんだ!ずんだもんのパワーでセルリアンの体をずんだに変えていたのだ!
「マジかよ、ずんだもんならセルリアンなんて簡単に倒せるのだ!」
なんてアライさんは考えたりしない、
ずんだもんはお客さんなのだ。
お客さんを危険なセルリアンと戦わせるわけにはいかない。
「よく防いだのだ!あとはアライさんに任せるのだ!!マジカルウォーターハンド!!」
「のだ!?アライグマのフレンズさんなのだ」
「グオォオオオオ!!!!」
アライさんの手から現れた水の龍はセルリアンの足に食らい付く。人型のセルリアンは足元をすくわれるのに弱い!転ばせた後で一気に攻撃をたたみかける!
「グオォオオオオ!」
ドデぇえええん!!
「よし、転ばせたのだ!!全身穴だらけにしてやるのだ!!」
アライさんの足元に水が広がると、そこから無数の水の弾丸がセルリアンに向かって発射された!!その威力は並みの機関銃より高い!!
「のだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだのだ無駄ぁ!!!」
「グオォオオオオ!!!」
ガシャアアン!
セルリアンは全身を水で撃ち抜かれ爆発四散!
キラキラした塵になって消えた。
「大したやつじゃ無かったのだな。みんなケガは無いのだ?」
アライさんはケガ人、ケガフレンズがいない事を確認すると「良かったのだ」という表情をした。
(我々は大丈夫なのです、頑丈なので)
「アライさん、すごかったのだ。でも、屋台と図書館がボロボロなのだ。これじゃ祭りは中止なのだな...おのれセルリアン」
「待って欲しいのだ、まだアレがあるのだ」
「あるよ〜」
「のだ!?」
ステージイベントだ、特設ステージは綺麗なままだ。やらない選択肢はない。
「ケープね、新曲用意してきたのね。もう歌っちゃうしかないかな、ないよね」
「シマハイの歌もあるよ」
「私たちの歌を聞いてもらうの」
「シマハイロボも参戦しちゃうから、歌うよ?布団から出られない人の歌〜」
「PPP抜きにライブは語れないわ、みんな行くわよ!」 「「ウッス」」
ライブは大成功、無事に祭りを締めくくることができた。終わり良ければすべて良し、アライさんはそう思った。
おわり
こんにちは、筆者のてんてんです。
今回アライさんが戦ったのは7メートル級の巨人型セルリアン、アライさんに穴だらけにされて即退治されてましたね。
雑魚なのでしょうかね?(笑)
ずんだもんにはもう少し戦ってもらいたかった感があります。お客さんじゃなければずんだもんがセルリアンを倒していたのでしょうけど。
アライさんは強い、シュワッチ!シュワッチ!
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