第九話 「Плохая стратегия(奸計)」

「Действительно,

(そうか・・・・)」


「(・・・・・)」


隆和が、藻須区輪亜部新聞社3F。


「Затем Левен из Эмои и


 Теми все еще


 работают с Гуной....

(それじゃあ、エモイ、テメェの所のレブンは


相変わらずゴウナと一緒に


働いてるって事か....)」


「スサケフスキ支局長、こう言ってるよ」


「あ、ああ、ハイ――――」


「―――― Хун

(――――フン。)」


"ガタッ"


隆和の言葉に大した反応も見せず、


編集長席に座っていた支局長スサケフスキは


机の上に置かれていた酒のボトルを手に取ると、


椅子を回しながら横を向きそのボトルを呷る


"グッ グッ グッ グッ――――


「(―――― Фуххх...


  Саке потрясающее,


  а! ?? Ой! ??


  "Эмои" ―――?

(――――プッはぁぁあっ....


 酒はうめぇな、 エエ!? オイっ!?


"エモイ"よ―――?)」


「・・・・・」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ヨーロッパ管区総局長である、河野が


この藻須区輪亜部新聞に訪れた次の日。


「(昨日の様子だと、また


  面倒な事になりそうだな...)」


この藻須区輪亜部新聞の支局長である


カラシニーコフォ・スサケフスキに、


アロ!・コムソモーレツの


紙面の内容を聞くために隆和が3Fにある


第一編集局を訪れると、スサケフスキは


特に以前の河野とのやり取りに


怒った素振りを見せる事も無く、


淡々と仕事の内容だけを告げ自分の脇にある


ウォッカのボトルを傾けていた....


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「(河野先輩と揉めたから、かなり俺にキツく


  当たってくるんじゃないかと


  思ったんだが...)」


「ソレジャァ、エモイクン」


「―――え?」


スサケフスキの口から出た流暢な日本語に、


隆和の意識が一瞬空白になる


「オメェ...イヤ、キサマ...イヤ、


 キミヌゥィアハ、コレマデドオリ、


 ヒキトゥドゥキ、


 ダイヨンヘンシュウキィヨクゥヌォ


 ヘンシュウチォオウトシテ、


 シッッカルゥイ、スィゴトヌゥイ


 イスォスィンデムゥオライトゥアイ!」


「・・・・!」


「ドゥオスィトゥアンドゥアイ?


 ――――エモイクン?」


「い、いや――――、」


突然殊勝な態度で、仕事の内容を話し出した


目の前のロシア人に、隆和は


困惑した様な表情を見せる


"ニコッ"


「(く、くせえ)」


"ブワッ


滅多に見せない笑顔をスサケフスキが見せると


その口の端から強烈なアルコール臭が


鼻に漂ってくる....


「マエヌゥイ、キミヌゥコトゥォ


 "ホッカムリ"ドゥアヌゥアントゥエイットゥエ


 スマヌゥアカットゥア」


「・・・・!」


「ソッチョクヌウィイッテ、


 キミトゥアチ、"ニチアサ"ヌゥオ


 ショクイントゥアチトゥア


 ウマクヤリトゥアイ。」


「・・・・」


「コレカラムォ ヨロスィクヌァ!


 ――――エモイクン。」


「・・・エモイつぁん?」


「あ、い、いや、ハイ」


「トゥアノムズゥオ!」


"ダンッ!"


「(・・・・・)」

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