第108話 レベルアップ!!
黒い球体が消えた後には、ダンジョンの門があった場所が、何もないただの広場となっていた。
隣にあった入場手続きをするための受付ビルだけが取り残されている。
「おおお…本当に…本当にダンジョンが消滅したのか!」
神崎会長が感極まっている。それはそうか…この人はそのためだけに、命懸けでこの数年を捧げてきたわけだしな…
「ありがとう!ありがとう!真央くん!!」
ガシッと両手を握られ、感謝の気持ちが痛いほど伝わってくる。というか、物理的に痛い…
「いえ、まだこれは最初の一歩にすぎませんから」
「そうか…そうじゃったな…これからも頼む!」
「もちろんです!」
…
RRRRRRRR…
ダンジョンの消滅を見届けた俺のDフォンが鳴った。
「小夜?」
「ちょっと!真央?いきなり私のレベルが上がったんだけど!?どういうことなのか説明してくれるんでしょうね?」
「ああ、すまん!ちょっと強い敵を倒したんだ」
「ちょっと?いきなりこんなにレベルが上がったのにちょっとですって?」
そんなにレベルが上がったのか?そういや、確認してなかったな…
「いや、すまん。こっちもバタバタしててさ、後でまたかけなおすから」
「約束だからね!」
そう言って、小夜からの通信は切れた。
RRRRRRRR…
「今度は里奈か…内容は予想つくけど…」
「もしもし?」
「あ、あの!真央さん?私とお父さんもお母さんもいきなりレベルが上がったんですけど…」
「ああ、こっちに会長もいるから、後できちんと説明するよ」
「わかりました…あの…あんまり危ないことはしないでくださいね」
「わかってるよ。心配かけてごめん。雄介さん達にもよろしく言っておいてくれ」
こっちの説明は会長に丸投げしよう。
「おにぃ、今のは?」
「ああ、小夜と里奈達だな。いきなりレベルが上がったんだけど…?って質問攻めに合いそうだったんで、後で話すってことで、なんとか引いてもらった」
「そういえば…さっき、レベルアップのアナウンスが止まらなかったもんね…」
「俺もまだ確認はしてないんだよな…」
「ステータスオープン」
【名前】獅童 真央
【職業】召喚士
【LV】104(23up)
【HP】101357/101357(1080+278+99999)
【SP】102093/102093(1665+429+99999)
【力】9074(218+56+8800)
【知恵】10271(216+56+9999)
【体力】10274(219+56+9999)
【精神】10259(207+53+9999)
【速さ】10270(215+56+9999)
【運】223(99+25+99)
【スキル】
魔物鑑定、契約、召喚、送還、魔物言語、魔物探知、複数召喚、遠距離送還、魔力操作、召喚魔力半減、魔力自動回復、魔物強化、能力共有(NEW)、
神気開放(NEW)、魂の絆(封印中)
【契約中】
258/258(2up)
【称号】
帰還者、世界を超えし者、元魔王、ダンジョン踏破者、魔物を率いる者、神に挑む者(NEW)、限界を超えし者(NEW)
「は?」
何だこれ?ステータスがバグってる…?
【能力共有】
契約している魔物のステータスの内、最も高い値が自身のステータスに上乗せされる。
「原因はこれか…」
召喚士って…ハズレ職じゃなくて、超晩成職だったんだな…
【神に挑む者】
神気を扱うための素養を得る。
【限界を超えし者】
レベル99の壁を突破した者。ステータス値の上限がなくなる。
「ステータスオープン」
【名前】綾瀬 咲希
【職業】武道家
【LV】104(23up)
【HP】2080/2080
【SP】1040/1040
【力】523
【知恵】110
【体力】523
【精神】210
【速さ】317
【運】99
【スキル】
体術、気合、気配察知、強撃、発勁、魔力操作、弱点看破、闘気開放、遠当て、限界突破、仙気開放(NEW)、拳の極み(NEW)、魂の絆
「仙気ってのは、この前真央が言ってたやつだよね?」
「あ〜…扱いが難しいから、段階を踏んでトレーニングしたほうがいいな」
「段階…まずは魔闘気を完璧に扱えるようになってから…ってこと?」
「そうだね。無理に使おうとすると、身体に反動ダメージが来るよ」
「わかった。なら、また訓練に付き合ってくれる?」
「もちろん!」
【拳の極み】
格闘術によるダメージに上昇補正がかかる。相手の防御を無視した攻撃ができる。
「ステータス!」
【名前】獅童 明璃
【職業】魔弓術士
【LV】103(23up)
【HP】1060/1060
【SP】1640/1640
【力】217
【知恵】318
【体力】215
【精神】214
【速さ】423
【運】99
【スキル】
鑑定、魔弓術、範囲攻撃、魔力操作、気配察知、魔力感知、属性強化、隠れ身、罠感知、罠解除、貫通力上昇、必中、無限弓(NEW)、SP自動回復(NEW)、魂の絆
「無限弓?」
「魔力を矢に変えることができるようになるやつだな。属性変化させた魔力そのものを矢にできるから、威力が相当上がるはずだ」
「そうなんだ…なら、もう矢は要らないってことかな?」
「いや、単純に物理ダメージしか効かないやつとかもいるから、普通の矢も持ってたほうがいい」
「なるほど…」
「ステータス」
【名前】獅童 隆
【職業】神護騎士
【LV】260(10up)
【HP】5450/5450
【SP】2700/2700
【力】1410
【知恵】630
【体力】1420
【精神】1140
【速さ】790
【運】99
【スキル】
盾術、挑発、鉄壁、範囲防御結界、仁王立ち、魔力操作、身代わり、闘気開放、
神気開放、
HP自動回復
物理攻撃耐性、魔法攻撃耐性、精神攻撃耐性、全状態異常耐性
戦神の加護、鍛冶神の加護、生命神の加護
「まさか、僕たちのレベルも一度の戦闘でここまで上がるなんて…」
「ステータスオープン」
【名前】獅童 真由子
【職業】神炎魔導士
【LV】260(10up)
【HP】2750/2750
【SP】5400/5400
【力】367
【知恵】1420
【体力】370
【精神】1410
【速さ】1140
【運】99
【スキル】
炎魔法、精神集中、効果範囲拡大、魔力操作、無詠唱、魔力収束、魔力収束速度UP、多重魔法構築、限界突破、
並列思考、SP自動回復、
神気開放、神炎魔法
炎無効、魔法攻撃耐性、精神攻撃耐性、全状態異常耐性、
破壊神の加護、知神の加護、愛神の加護
「かけらといっても、神ってことなのね…」
みんなのステータスを確認して思ったことは…
経験値おいしすぎじゃね?
高ランクの強さが未知数だけど、少なくともCランク以下なら、ボーナスステージみたいなもんだな。
まだ手持ちの迷宮核がいくつかあるので、会長の意見を聞いてみる事にする。
「会長!どうしましょうか?まだ迷宮核はあるんですけど、続けて他のダンジョンも消しますか?」
しばらく考えるような仕草をした会長が口を開いた。
「その件なんじゃが、真央くん。先程の魔物をどう見る?」
「そうですね…推測ですが、迷宮のランクに応じて強さが変わると思うんですよ。ただ、あの程度なら問題なく処理できますね」
「ふむ…そこまでの脅威ではない…と?」
「いえ、あくまでもあの程度…そうですね…ランクC以下ならという条件付きですけど」
「もしも…じゃが。報道陣を招いて、ダンジョンの消滅する瞬間を世に伝えたいと言ったら、そなたはどう思う?」
「ダンジョンの中に、カメラを入れて、女神のかけらとの戦闘を撮りたいというのであれば、やめたほうがいいです。あれは全方位に無差別攻撃してきますので、守りきれる自信はありません」
「そうか…」
「ただ、門の外で待っているというなら問題ないと思いますよ」
「そうか!なら、3日ほど待ってもらえるかの?儂が場を整えてみせるでな」
「わかりました」
世の中からダンジョンを完全に消滅させることができると知らせれば、町の住民が魔物氾濫に怯えて過ごすことはなくなる。
こうして、ダンジョンの消滅は報道各社に伝えられることとなった。
―――――――――――――――――――――
その頃、空港では…
「HEY!ミチコさん」
「どうしたの?ベン」
「博士が言ってたことは本当かい?」
「私も実物は見ていないのだけれど、実験は成功したそうよ」
「ヒュ〜。そりゃすげぇ!」
「あんまりはしゃぐなよ、ベン。今回の来日はあくまでも依頼なんだからな」
「そう、つれない事言うなよ〜、ジーン」
「はぁ…ナイジェル。お前からも何か言ってやれ」
「好きにすればいい。俺は強いやつと戦えればそれでいい」
「はぁ…お前も…これだから
3人の男と1人の女が日本へとやってきた。
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