第54話 偽装工作

「「ステータスオープン」」

【名前】獅童 明璃

【職業】魔弓術士

【LV】47

【HP】500/500

【SP】750/750

【力】105

【知恵】150

【体力】103

【精神】102

【速さ】199

【運】44

【スキル】

 鑑定、魔弓術、範囲攻撃、魔力操作(NEW)、隠れ身、罠感知、罠解除、魂の絆


【名前】綾瀬 咲希

【職業】武道家

【LV】55

【HP】1100/1100

【SP】550/550

【力】278

【知恵】61

【体力】278

【精神】112

【速さ】170

【運】70

【スキル】

 体術、気合、気配察知、強撃、発勁、魔力操作、弱点看破(NEW)、魂の絆


「わっ!凄い…」

「ホントだな…まさかこんなに上がるなんて…」

「だろ?んじゃ俺も。ステータスオープン」

【名前】獅童 真央

【職業】召喚士

【LV】49

【HP】530/530

【SP】790/790

【力】108

【知恵】106

【体力】109

【精神】97

【速さ】105

【運】99

【スキル】

 魔物鑑定、契約、召喚、送還、魔物言語、魔物探知、複数召喚、魔力操作(NEW)、魂の絆(封印中)

【契約中】

 2/2

【称号】

 帰還者、世界を超えし者、元魔王、ダンジョン踏破者(NEW)


「ん?ダンジョン踏破者?」

【ダンジョン踏破者】

 ダンジョンの表ボス、真のボスを倒した証。ダンジョン内で得られる経験値増加


 表ボスは明璃が倒したんだが…

 パーティー組んでるから討伐扱いになったのか。


「さて、ここでやることはもうないな。帰るか」

「でも、おにぃ、どうやって帰るの?」

「ん?あぁ、そうだな。レオン、みんなを抱えてくれ」

「了解シマシタ」

「わっ!ちょっと…真央!」

「おにぃ?どういうことなの?」

「レオンは飛べるんだよ。ここから飛べは峡谷の上へと出られるはずだ」

「え?飛ぶ?」

「アルス、みんなの身体を固定してくれ」

「はーい」

「じゃあ、レオン、頼むぞ」

了解デスイエスゴ主人様マスター


魔力変換マナコンバート飛行フライトモード、推進機構スラスターオン」

 レオンカイザーの背中から飛行用の翼が展開され、背後からは先程のように魔力の粒子が放出される。

離陸テイクオフ

 少し膝を曲げ、伸び上がる勢いを利用して巨大な体躯が浮いた。そして、そのまま、峡谷の上へと真っ直ぐに飛んでいく。

「きゃあぁぁぁぁぁぁ」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ」

 落ちたら誰も這い上がれないと言われてきた大峡谷からの脱出に成功した。

 そして、見覚えのある大扉の前に着地する。

「よし、着いたぞ」

「うう…行きも帰りも酷い目にあった…」

「真央は少し説明が足りない!」

「う…すまん」


 非難は受けたが、今後は気をつけると約束することで事なきを得た。


「さて、後はダンジョンを出て、ギルドに報告だな」

「あ、それなら、ボス部屋の奥に入り口までの転移陣があるはずだよ」

「了解だ」


「レオン、送還」

 一旦、レオンカイザーを送還し、ボス部屋へと入った。

「これか?」

 それらしいものを部屋の奥に発見したのだが、そこを踏んでも何も起きなかった。

「そうか…真のボスを倒したから、ダンジョンの機能が停止してるんだ…」

 このまま帰って大丈夫だろうか?俺達が潜ったダンジョンで、また魔物が出なくなったなんて話になったら疑いの目を向けられるのではないだろうか?

 俺はその悩みをみんなに打ち明け、相談する。

「確かにな…何か知らないか?と問われると思う」

「だよなぁ」

「でも、試験証があるから、誤魔化しても、オリハルコンゴーレムのことはバレると思うよ」

「あぁ〜!そうだった…それがあった…」

 いずれわかることだが、今はまだギルドに目をつけられたくはないんだが…

「いっその事、真央のゴーレムにボスのふりをしてもらうってのは?」

「そうか!それだ!」

 咲希の提案を採用する。

「レオンカイザー、召喚」

 ボス部屋に10mのゴーレムが出現した。

「ゴ命令ヲ」

「レオン、お前はここで、やってくる冒険者の相手をしろ。ただし、殺すのはなしだ」

「了解」

「それと、適度にレベル30以下のゴーレムを作成しておけ、そいつらも非殺傷な」

「真央?」

「スライム道場がなくなっちゃったからな、冒険者のトレーニング用にどうかと思ってさ」

「なるほどねぇ」

「おにぃ、まるでダンジョンを運営してるみたいだね」

「そんなつもりはないよ。俺達がもう少し力をつけるまでの時間稼ぎだな」

「じゃあ、レオン!有事の際には呼ぶからな、それまで待っていてくれ!」

了解イエスゴ主人様マスター


 これで誤魔化せるかはわからないが、少しだけギルドの目を逸らせることができればな…

 その間にAランクに昇格…いや、Sランクも視野に入れてダンジョンをいくつか潰してしまいたいところだな。


「じゃあ、帰ろう」

「うん!」

「あぁ!」


 転移陣が使えないので、帰りも同じ道を辿るしかないのだが、時間が惜しいので、アルスに頼んで運んでもらうことにした。

 アルスなら、このダンジョンは一晩で踏破できるからな。


 こうして俺たちは、新たな仲間を迎え、Cランクダンジョンを攻略したのだった。



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