再開2
久しぶりに実家に帰った。
「お兄ちゃん!宮聖ちゃんと仲いいの?なんでいってくんなかったの!」
「え?宮聖のことしってんの?」
「私が人見知りから抜けることができた。その助言の方だよ!」
「え?なにそれw」
「ホントだもん!」
お兄ちゃんと久しぶりにこんな風に話をした。
夜、お母さんとお父さんが寝たあとのこと。
「ちょっと、穂乃。」
「え?なに?」
お兄ちゃんに呼び出された。
「実はさ、俺、宮聖に告白したんだよね。」
「え?!」
「中学の時、俺と宮聖は同じ学校だったじゃん。あれで友達がいない宮聖は俺を頼ってくれた。まぁ、俺はそれだけで好きになった。でも、こんなんで告白はできないかって思った。だから言わなかった。で、卒業。それからはなんか話してないと寂しく思えてきた。どんな人にどう言われようが宮聖といたかった。でも、連絡先は繋がってたからやり取りはしてたけど、やっぱり会いたいなってことで月一くらいで遊んでた。それを今まで繰り返して、結果告った。」
お兄ちゃんが話をし終わったその時、ピコン!と、お兄ちゃんのスマホがなった。お兄ちゃんはちらっと覗いた。そこには
「いいよ」
の、一言。
「え?!OK?!」
お兄ちゃんはとっても驚いていた。
「よかった……、 じゃあデート、行く?…」
電話をし始めていた。
「うん。いいよ。」
電話越しに聞こえる宮聖さんの声。
私はどこか寂しかった。
お兄ちゃんに置いていかれるのでは、宮聖さんに会えたけど見捨てられるのか、。そう思った。
でも、お兄ちゃんだから幸せになって欲しかった。
ねえねえ透。私さ、透のこと好きだよ。
ありがとう。俺も宮聖のこと大好き。
電話越しの声を聞いて、少し、少しだけ。悲しかった。そして、私は部屋に戻った。
「あれ、泣いてる…」
気づくと目からは大粒の涙が溢れていた。
「お、兄ちゃん…」
そう呟いた。
そして、お兄ちゃんは戻ってきた。
私はそれに気が付かなかった。
「穂乃?どうした?何かあったか?話聞くぞ?」
お兄ちゃんだ……
「やっぱりお兄ちゃんなんだ…」
私はお兄ちゃんが大好きだ。
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